検索窓
今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:11,757 hit

第11話〜洞窟〜 ページ14

珱sibe

「ふぅ……」

あれから何時間探しただろうか。

何時間、といっても、私達吸血鬼には短過ぎるのだが。

こんなペースだと、気付いた頃には何十年も経っていた、なんて事になりそうな気がする。

空には既に月は沈み、太陽が登り始めていた。

私はぼーっとしていた脳内を慌てて起こすと、洞窟を探し、見つけるとその中に入った。





洞窟の中は思ったより広く、暗かった。

広くて、暗い洞窟。

それは、昔に、私が仲間達と過ごした洞窟だ。

そう思うと、この洞窟が昔暮らしていた洞窟に見えて来る。

良く見ると隅の方に毛布らしき物や、




注射器が落ちていた。


「あぁ……ぁ、」

頭の中がパニックになって、痛くなる。


落ち着け、落ち着け、私。

私は深く深呼吸をした。

あの思い出は、今の私には関係ない。




しばらくここで夜になるまで待とう。

洞窟の奥に進む。

一歩前に進む度に、私の足音が洞窟中に反響する。

こんなに大きな洞窟なのだから、他の吸血鬼族や狼月族がいてもおかしくない。

そう思い用心しながら、ゆっくりと更に奥へと進む。




にしても、静かだ。

私の足音以外聞こえない。

目を凝らすが、見えるのは暗闇ばかり。

でも、油断は出来ない。

吸血鬼族と狼月族は、暗闇に身を隠すのが上手いのだ。


いつ襲われるか分からない。




それに、こうやって歩く以外にする事なんて無いし。

あの少年は今、どうしているのだろうか。

洞窟で、一人で過ごしているのか、

それとも、

数少ない、仲間と共に、仲良く過ごしているのか



いや、もしかしたら、







私を、探していたりして……





「ふぁあ〜」

すると急激にあれから一睡もしていなかったからなのか、睡魔が襲って来た。


私は周囲を見渡し、十分に警戒しながら、岩に腰を掛け、眠りについた。









すぐ側まで、何かが迫って来ているのにも気付かず。

第12話〜助けられた?〜→←第10話〜有名な魔術師〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.1/10 (28 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , 同作 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ロリコンサンダー(仮) - うらみん PC垢さん» すみません!携帯とか成績とか精神が壊れていたせいで、更新が止まってしまい申し訳ございません。 (2019年11月25日 17時) (レス) id: 726db12174 (このIDを非表示/違反報告)
うらみん PC垢 - 更新楽しみに待ってます (2019年10月25日 20時) (レス) id: 57acaff2a1 (このIDを非表示/違反報告)
ロリコンサンダー - アエルさん» ありがとうございます……わ、わたしも……ポッ←すみませんwそういって頂けて嬉しいです! (2019年9月12日 18時) (レス) id: 6a276d2734 (このIDを非表示/違反報告)
ロリコンサンダー - しーずんぺろ子さん» そっ、それなぁ!?あ、ありがとうございます………(照) (2019年9月12日 18時) (レス) id: 6a276d2734 (このIDを非表示/違反報告)
ロリコンサンダー - べのむさん» え、えええええええええぇぇええええ!?!?!?!?ありがとうございますぅううう??? (2019年9月12日 18時) (レス) id: 6a276d2734 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:莉愛&ロリコンサンダー | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年12月29日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。