貴方の宝物じゃない。【御影玲王】

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｢昨日の海外中継の試合見た？｣

『見た！！糸師選手めちゃカッコよかったよねっ』

｢ねー凄かったよね。…ねぇ、サッカー部のマネージャーとか興味無いの？｣

有紗が首を傾げてこちらを見てくると少し固まって口を開けた。

『あー…マネージャーか…有紗がいるから楽しいんだろうけど私一人暮らしだし、勉強ついていけなくなるのも嫌だから。』

｢そっか…そうだよね。無理言ってごめんね〜｣

Aは大きく首を横に降った。

『ううん、むしろ誘ってくれてありがとう！！マネージャー今1人なんだっけ？』

｢そうなんだよー！！上の先輩がいっきに居なくなっちゃったから困り果ててるんだ。｣

大変そうだなんて思いながらも協力できない自分が申し訳なくなるも一限目の先生が教室に入って来た。



私の家族は交通事故で亡くなっている。
昔サッカーチームに入ってた私を迎えに来る途中にトラックと衝突して搬送された先で亡くなった。

その日からサッカーをするのを辞めた。
サッカーは好き…だけどやっぱりちょっと距離を置きたい。最近はやっと試合を観ることは出来るようになったけど有紗と友達にならなかったら多分今でも観ていなかっただろうなぁ。


それに、私には凪が居たから。
これからもそう凪がいればなんだって出来る。


凪は、私の弟みたいな…私の宝物。

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