裏切り者？【The Dirty Dawg】 (ページ25)

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両想い【左馬刻編】ページ25

Aside

左「おい、A。どういう状況だよ」

勢いで抱き締めたのはいいがその先を考えていなかった

『いや、あのですね〜…………あ、あはは？』

同情なんかすんな、といって引き剥がそうとする左馬刻をそうはさせるかと強く抱き締める

もうここまで来たらいいじゃないか、

一郎も乱数も寂雷も応援してくれてるし、なにもりも左馬刻が私のこと好きだってもうわかったし、

なのに何故こんなにも緊張するのだろうか

「私も好き」のたった一言が言えない

抱き締めていた腕はやがて震え始め、緊張で視界がボヤけてくる

震える唇を噛み締め軽く息を吸う

『ねぇ、左馬刻』

左馬刻からは後ろから抱きしめる私の顔は見えないけど声が震えているのはわかっているだろう

『左馬刻、私もね、私も………………』

自分でも心臓の音がわかる

ドクンドクンドクン＿＿＿＿

『左馬刻のこと大っ好きなんだけど』

そういうと

左「あっそ」

なんて、素っ気ないけど嬉しそうな声

『何嬉しそうにしてんの気持ち悪』

といえば

左「お前も声震わせてんじゃねぇよ」

なんて。

いつの間に前を向いたのか彼は優しく私の顎を持ち上げて

＿＿＿＿私にキスをした

ファーストでもセカンドでもないけど、味なんてしなかったけど、甘い甘いキス

軽く口を開けると舌をねじ込ませて入れてくる彼はとても色っぽく、愛おしかった