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言わないで×5 ページ5

それからも森さんは構成員を部屋に置き続けた。
それもかなり腕のある人たち。

そんなある日、来たのは一人だった。
何時もなら二人以上で来る筈なのに…。

「……どうして人を殺した」

貴方「何、駄目なの?あなたに何がわかるの」

あの日から自分が変わったと思う。
人に刃を向けるような言葉を使うようになったと思う。

「何もわからない。だから聞いてるんだ。どうして人を殺した」

貴方「それを聞いてどうするの。他の人達みたいに良くないとかもう二度とするなとか言うの?」

「…そんな気はない。お前の好きな様にすればいいと思ってる」

彼は殺しをした人に対して好きにすればいいって言った。
止める気もないと言った。

貴方「……あなた、何なの」

「…ただの構成員だ」

貴方「…名前は」

「名乗る程じゃない」

貴方「教えて」

彼の目をじっと見て言うと、暫く黙った後、ぽつりと名を名乗った。

「………織田作之助だ」

貴方「…織田さん、ね。変わった人」

織田「何でもいい」

貴方「…あなたなら退屈しないかもしれない」

織田「そうか」

彼は静かで多くを語らない。
馴れ馴れしく話しかけてくる訳でもなく、黙って見てるだけでもなく、丁度良い距離を保って座り話しかけてくる。
その距離が妙に落ち着くのだ。
何だか私の何処かに空いている隙間が小さくなった気がした。

貴方「……何故殺したか。簡単なこと。生きる理由がそこにあると思ったから」

織田「殺しが生きてる理由か」

貴方「…殺す為に生まれてきたんだと思う」

織田「お前みたいな子供には合わない言葉だ」

貴方「子供じゃない。もう十三歳だもん」

織田「いいや、まだ子供だ」

ふっと笑った彼の声は優しくて何故か泣いてしまいそうだった。
でもまだ信用できない。
そんな人の前で泣くわけにはいかない。

貴方「……此処にいるってことは織田さんも凄い人なの?」

織田「…そうなのか?」

貴方「異能力者?それとも何か優れた事が出来るの?」

織田「異能は持ってるが、便利なものでもない。優れた事…か。多少銃を扱えるくらいか?」

この人、どうしてマフィア何かにいるんだろう。
どう見たって殺しをしたりする他のマフィアとは違う。
まぁ、他の人達をそんなに見たことあるわけじゃないけど。

言わないで×6→←言わないで×4



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設定タグ:文スト , 太宰治 , 紅野   
作品ジャンル:恋愛
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アミ - この作品、すごく面白かったです!!更新頑張ってください! (2020年4月8日 11時) (レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - モクズノドウケシさん» ありがとうございます…!掛け持ちしてるせいで更新かなり遅くなってしまいましたがここからまた頑張ります! (2019年1月5日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
モクズノドウケシ(プロフ) - 織田さんの出した最後の正しい道……。感極まります……、続きだ。嬉しい。更新頑張って下さいね! (2019年1月5日 13時) (レス) id: fd101bcda6 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - ジブリールさん» ありがとうございます!ゆっくり更新ですが頑張ります…! (2017年12月27日 13時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
ジブリール - 続きが凄い気になります!更新待ってますね! (2017年12月24日 22時) (レス) id: 41cfeef620 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅野 | 作成日時:2017年10月8日 22時

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