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好き?×19 ページ21

あの後着替えて店を出た。
勿論太宰と二人で。

彼の家につくともう日付が変わる頃だった。
久しく来ていない太宰の家。
私の家は一寸違う所にある。狭いんだけどね。借金塗れ生活なもんで。社長は寮で良いって言ってくれたけど、寮まで借金関係の人が来ちゃうと皆の迷惑になるので、と断らせてもらった。
今思うと社員寮でもいいかななんて。でも部屋がないから太宰の部屋になるだろうし、狭い部屋に二人ってのも無理があるからやっぱり今の家でいいや。


太宰「ねぇ、もういい?」

私の髪に指を通して言った。
でも化粧落としてないし、落とさなきゃだし。

貴方「お風呂入ってからでもいい?」

太宰「じゃあ一緒に入る」

貴方「何言ってんの。待ってな」

少し不貞腐れる彼を置いてお風呂に入る。
何度も泊まりに来てるから私の物もそこそこある。
服も前回置いてったやつが洗濯して仕舞ってあるから問題ない。
ちゃっちゃと風呂を済ませて着替える。
え?説明が雑?だって普通に風呂入っただけだもん。言うことないもん。

貴方「ほら、太宰も入ってきな」

えーとか何でーとか言ってる太宰を風呂場に突っ込み、何かすることはないか考える。

………そうだ、爪の色を変えようと思ってたんだ。
何色がいいかなぁ。赤?黒?裏をついてピンク?黄色?
でも着る服が赤とか黒が多いんだよなぁ。

かなりの時間悩んでいると太宰が出てきた。
まだ濡れてる髪や少し赤い頬のせいで普段より色っぽく見える。狡いなぁ…。

太宰「何してるの?」

貴方「爪の色変えようと思って。何色がいいかな」

太宰「んー、赤と黒」

貴方「やっぱり?」

太宰「似合うからね」

ふいに太宰の手が私の頬を撫でる。
まだ少し熱い手。
視線を合わせた後、私の首筋に顔を埋めて小さく囁くように言った。

太宰「もういいでしょ?これ以上我慢させないで。可笑しくなりそうなんだ」

貴方「いいよ。好きにして」

顔を上げた太宰の目は熱を帯びてる様に見えた。
そんな事思っていると口を塞がれた。触れるだけだったそれは次第に深くなっていく。
後頭部に回された手、触れる指先、無意識に漏れる声、絡められる舌と彼の体温。全てを意識するともう脳は彼の事でいっぱいになって使い物にならなくなる。
苦しくなる頃、丁度離され呼吸を整え乍ら彼の声を聞いた。


太宰「ねぇ、もう無理。続きもしよう?優しくは出来ないかもしれないけど」


素直に頷いてしまう私は随分と彼に惚れ込んでるみたいだ。

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設定タグ:文スト , 太宰治 , 紅野   
作品ジャンル:恋愛
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自殺したい - 返信ありがとうございます!!私も今初めて小説を書いていますが難しいですね、、、。中3の頭ではキツいです、、。 (2017年10月30日 23時) (レス) id: 97c9eaf3cf (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 自殺したいさん» ありがとうございます…!最近はペースが落ちてきてますが気長に待ってもらえると有難いです…! (2017年10月25日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 味の素さん» 返信遅くなりましたが、ありがとうございます…! (2017年10月25日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
自殺したい - めっちゃいい話ですね。。。大好き。。 太宰さんがかっこいいーー!!泣いちゃいました。何回見ても飽きな!! これからも頑張ってください! 続きを楽しみにしながら腕に包帯を巻いておきます!!! (2017年10月25日 16時) (レス) id: 97c9eaf3cf (このIDを非表示/違反報告)
味の素(プロフ) - 更新がんばってください!応援しております! (2017年10月1日 22時) (レス) id: d5befd4dfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅野 | 作成日時:2017年8月25日 23時

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