【文スト】彼に好きとは言えない【太宰治】

好き？×１２ ページ14

敦side

あれ、何だか全てが繋がった気がする。
恋人同士、帰り道太宰さんを見つけて足を止めた夕崎さん、機嫌の悪い曲目…。
これって…。

敦「あの、太宰さん」

太宰「何だい？敦くん」

敦「多分夕崎さんの機嫌が悪いのは、太宰さんのせいだと思います」

谷崎「え？敦くん？」

国木田「どういう事だ？」

敦「あの、何処から説明すればいいのか…」

僕は夕崎さんが帰り道に太宰さんを見つけて足を止めたこと、その後何処か悲しそうな表情をしていたこと、逃げる様に探偵社に帰ってきたことを太宰さんに話した。

太宰「どうしよう…。私嫌われたかな…」

与謝野「これに関しては自業自得だね」

国木田「会いに行けばいいだろ」

太宰「…誰か一緒に来て。そうだ！谷崎くん、ナオミちゃん、敦くん！」

国木田「おい太宰」

太宰「店長に話をつけておけばいいだろう？与謝野先生もどうです？」

どうやら僕達は太宰さんに連れて行かれるらしい。
まぁ見てみたい気もするからいいか。

与謝野「妾もいいのかい？今月は行ってないから同行するよ」

太宰「国木田くんは全然行ってないでしょ？ 」

国木田「敦の入社試験終わりの飲み会が最後だ」

太宰「そんなに行ってないの!?」

寧ろそんな会あったんですか…。
大人だけで二次会？
いや、その前に一次会もあったのか？
知らない所で何してんだ、この人達…。

谷崎「あの、ボクたち本当に行ってもいいんですか？」

ナオミ「バーなら未成年は入れませんわよね」

与謝野「太宰が店長に言っといて呉れるんだ。大丈夫だよ」

太宰「店長とは昔ながらの知り合いだからね」

得意げに言う太宰さん。
まぁ今回は興味があるから行きたい。

国木田「全く。今日は全員定時で仕事をやめること。じゃないと行けないからな」

谷崎「そんなに遠いンですか？」

与謝野「遠回りしないと行けないのさ。それに車を止めるとこがないから歩いて行かないと」

歩いて行くのか…。
というか、そんなに大勢で行っていい所なんだろうか…。
まぁ太宰さんと与謝野先生はよく行くみたいだし、何とかなるのかな…。

よく分からない儘仕事に戻り、夕崎さん見たさに全員が定時で仕事をやめた。
良くわからない所で何でこんなに団結力があるんだろう…。

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