好き?×10 ページ12
電話を切って数分。
黒い車が目の前で止まった。
貴方「ごめんね。仕事中に」
助手席に座りながら中也に声をかける。
ドアを閉めると車は動き出した。
中原「偶々やることなかっただけだ」
貴方「やっさしーなー」
中原「うるせ。何か奢れよ」
貴方「うちの店で私の売上げ上げてください。私の金で」
中原「喜んで」
私が笑いながら言うと彼はニヤッと笑って答えた。
身長がもうちょっとあればもっとかっこいいのになぁ…なんて思いながら運転する彼の横顔を見た。
きっと太宰は私じゃなくてもいいんだろう。
女の人捕まえて歩いてるし、何なら寄ってきちゃうからね。
この際中也に乗り換えちゃおうかな…。
そんなこと思ってると彼の口が開いた。
中原「曲目、決めなくていいのかよ」
貴方「あぁ!忘れてた」
私は慌てて携帯に曲名を打ち込む。
ピアノソロもあるからそんなに多くはないものの十曲は超える。
今歌いたい曲を並べていく。
中原「あんなに大量の曲、よく覚えれるよな」
貴方「仕事だからね。部下の名前覚えるのと変わらないよ」
中原「成る程な」
こんなもんかと打ち込んだ曲を確認して携帯を閉じる。
気持ち任せで選んだから偏ってるだろうなぁ。
貴方「今日来る?」
中原「何かあったか」
貴方「まぁそんなとこ。一方的だけどね。きっと気づいてないから」
中原「よくわかんねぇけど、太宰の話だろ」
貴方「そう」
中原「今日は行けるかわかんねぇ」
貴方「じゃあ電話はいい?」
中原「要件まとめてからかけろよ」
貴方「わかった」
そんな話をしていると店の前についた。
三十分かからなかったな。
中原「ほら、行ってこい」
貴方「ありがと」
中原「次いつか連絡しろよ。手前の金で飲んでやるから」
悪戯っ子の様に笑う彼。
言うほど飲めないくせに。
貴方「わかったよ。じゃあね」
ドアを閉めて手を振る。
口は悪いくせにやる事イケメンだよなぁ…。
何で彼女いないんだか。
早くついたから調整する時間も作れそうだ。
今度から急ぎの時は中原タクシー呼ぼうかな…。←
扉を開けると店長が開店の準備をしていた。
店長「Aちゃん、御免ね急で」
貴方「いえ、大丈夫です」
店長「常連さんには君に変わったって連絡したから」
貴方「そんなのしなくてもお客さんは集まるじゃないですか」
店長「君の為に来たいって人が多いんだよ」
嬉しいけどここはキャバクラじゃありませんよ。
そんなツッコミを抑えて私も準備をすることにした。
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自殺したい - 返信ありがとうございます!!私も今初めて小説を書いていますが難しいですね、、、。中3の頭ではキツいです、、。 (2017年10月30日 23時) (レス) id: 97c9eaf3cf (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 自殺したいさん» ありがとうございます…!最近はペースが落ちてきてますが気長に待ってもらえると有難いです…! (2017年10月25日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 味の素さん» 返信遅くなりましたが、ありがとうございます…! (2017年10月25日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
自殺したい - めっちゃいい話ですね。。。大好き。。 太宰さんがかっこいいーー!!泣いちゃいました。何回見ても飽きな!! これからも頑張ってください! 続きを楽しみにしながら腕に包帯を巻いておきます!!! (2017年10月25日 16時) (レス) id: 97c9eaf3cf (このIDを非表示/違反報告)
味の素(プロフ) - 更新がんばってください!応援しております! (2017年10月1日 22時) (レス) id: d5befd4dfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅野 | 作成日時:2017年8月25日 23時