四十一言目 ページ45
中也の後ろ姿を見送って携帯を見ると姐さんから急用との連絡が入っていた。
まぁ資料を届けてほしいという内容だった。
特に他の用もないから直ぐに資料を持って姐さんの元に向かった。
貴方「姐さん、資料持ってきました」
扉から顔を覗かせて言うと姐さんは手招きをした。
指された姐さんの正面に座ると何時もと変わらない優しい笑みで話しかけてきた。
紅葉「どうじゃ？中也とは」
貴方「もしかして、それの為に呼んだの？」
紅葉「中也と歩いている所を朝見かけてから気になってのぅ。勿論、その資料も必要じゃ」
貴方「え、見てたの…」
嘘でしょ。
早めに来たからあんまり人と会ってないのに。
見てたなら声かけてほしかったかな。
いや、それもやだな。
紅葉「見かけただけじゃ」
貴方「どっちも同じだよ」
紅葉「あれだけ楽しそうに会話をしていたという事は、いい方向に進んだという事じゃろう？」
楽しそうに見えてたんだ。
何か嬉しいかも。
貴方「まぁそれは間違いないけど」
紅葉「なんじゃ。先刻から歯切れの悪い返事ばかり」
貴方「いやぁ、何かちゃんと考えると恥ずかしいなって」
紅葉「恥ずかしいじゃと？」
だって、昨日の事思い出しちゃうし。
中也は任務相手の男と違って優しいし、ちゃんと私に話掛け乍ら進めてくれる。
かっこ良かったなぁ…。何時もより大人っぽくて、でも行動の一つひとつから好きが読めるくらい私の事考えてくれてる。何か嬉しいし、もっと好きになりそう。
このままでいてくれるなら暫くは精神面で心配しなくてもいいかも。
貴方「昨日一日で今までの分やりきった感じで。でもまだ二日目で」
そう言うと姐さんは袖で口元を隠して笑った。
心なしか何時もより楽しそうだ。
紅葉「初々しいのぅ」
機嫌良さそうにお茶を飲む姐さんを他所にテーブルの上にあった姐さんの携帯が鳴った。
姐さんは取って確認をしてから口を開いた。
紅葉「鴎外殿からAにじゃ」
貴方「私に？あ、携帯部屋に置いてきたから…」
きっと姐さんの所にいるのを見越して姐さんに連絡を入れたんだろう。
紅葉「今から来いとの事じゃ」
貴方「行ってきます」
きっと中也との事だろう。
補佐やるのかな。瑞希さんいるんだよなぁ…。
嫌だけど我慢しないと。そこまで我儘言うつもりもないし。
きっと首領の事だから条件付きで良いよとか言うんだろうな。
予想はつくけどとりあえず行かなきゃわかんないや。
姐さんに挨拶をして首領の部屋に向かった。
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紅野(プロフ) - お白湯さん» コメントありがとうございます。やっぱり同じになる人多いですよね。いつも名字つけようか迷ってつけるのですが読む人にとったらどうなんでしょうか……。 (2019年1月13日 22時) (
レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
お白湯 - 夢主ちゃんの名字が、私の本名の名字と読み方違うだけでびっくりしました（笑） (2019年1月13日 1時) (レス) id: fa6e0c5cd0 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 聖宮さん» ありがとうございます！頑張って書こうと思います！ (2018年10月1日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
聖宮(プロフ) - 寧ろ書いて欲しいです、続編楽しみに待ってます！ (2018年10月1日 20時) (レス) id: 956436ae5b (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 月詞さん» ありがとうございます！いつもゆっくり更新ですが頑張りますね！ (2018年9月28日 19時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅野 | 作成日時：2018年4月15日 0時
