三十六言目 ページ40
目が覚めると枕元の時計はもう十時を差していた。
起きなきゃ…。身体だる…。腰痛い…。ついでに頭も痛い。
中也と同じベッドに寝てるってだけで頭おかしくなりそうなのに、目の前にいる彼は上に何も着てなくて余計恥ずかしい。ただでさえ昨日の事思い出すと恥ずかしくて消えたくなるのに。
でも恥ずかしい反面、中也から色んな言葉が聞けたから嬉しくもある。
『好きだ』とか、『愛してる』とか、独特の間延びした『馬鹿』とか。他にも色々。
でも夜の色気のある声だと何を言われてもスプーンに砂糖を山盛りにして一口で食べたくらいに糖度あって、それだけで意識飛びそうだった。
あと、此方がおかしくなり出した頃に『名前、呼んでくンねェの？』って言われた時、夢中で彼の名前に縋ってた自分は自分でも驚くくらい彼の全てに感じきってたと思う。
あーやめよ。思い出すと恥ずかしい。かっこよかったけど、やっぱりまだ二回目だし。
昔より男っぽさが増したと言うか、色気が増したと言うか……。いや、後者だな。
貴方「心臓に悪い……」
中也「まだ足りないの間違いじゃねェの」
貴方「もう十分足りてるっ！」
中也「そうかよ。身体、大丈夫か」
貴方「ちょっと怠い。けど慣れてるし、寝れてるだけマシ」
中也「あー、普段寝てねェもんな。腰は、痛くねェの」
貴方「痛いよ。此処迄したの久々だったし。でも動けないって訳じゃないよ」
中也「無理すンな。寝とけ」
貴方「大丈夫。仕事行くよ」
それを聞いて中也は身体を起こした。
私は怠さに負けて寝たまま、彼の手を弄っていた。
中也「そういや、なァ、また補佐やる気ねェか」
貴方「え、誰の？」
中也「俺のに決まってンだろ」
貴方「中也の…？」
今まで弄っていた彼の手はゆっくりと私の髪を撫でた。
まだ信じられない。今までこんな事されなかったから。
中也「あァ。まだ首領に相談した訳じゃねェが、居てくれた方が楽っつーか、俺も手前も負担減るンじゃねェか？」
貴方「まぁたぶん補佐に戻れば今の仕事なくなるか、減るかだけど」
中也「嫌なら別に無理強いはしねェよ」
貴方「嫌じゃないよ。けど、瑞希さん、いるんでしょ？」
瑞希さんと聞いて彼は私の頬を撫でながら目を逸らした。
中也「悪ぃな。それだけは我慢して呉れ」
貴方「ううん。良いの。仕事だもん」
中也「そうか。首領に聞いてみる」
立ち上がった彼の後を追う様に立ち上がると少し身体が痛んだ。
中也「無理すンなよ」
貴方「大丈夫」
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紅野(プロフ) - お白湯さん» コメントありがとうございます。やっぱり同じになる人多いですよね。いつも名字つけようか迷ってつけるのですが読む人にとったらどうなんでしょうか……。 (2019年1月13日 22時) (
レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
お白湯 - 夢主ちゃんの名字が、私の本名の名字と読み方違うだけでびっくりしました（笑） (2019年1月13日 1時) (レス) id: fa6e0c5cd0 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 聖宮さん» ありがとうございます！頑張って書こうと思います！ (2018年10月1日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
聖宮(プロフ) - 寧ろ書いて欲しいです、続編楽しみに待ってます！ (2018年10月1日 20時) (レス) id: 956436ae5b (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 月詞さん» ありがとうございます！いつもゆっくり更新ですが頑張りますね！ (2018年9月28日 19時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅野 | 作成日時：2018年4月15日 0時
