【昔】84+5：あたしにも… ページ11
これは私達が高校三年生の時の話。
玄関で天月くんを待ってるけど一向にこない。
むしろはしやんの方がすぐ来た。
貴方「…はしやん」
はしやん「ん？」
貴方「天月くんどこ」
はしやん「ほんと、二言目には天月だよな」
貴方「え、だめ？」
はしやん「別にいいんじゃないのー？天月ならね、
六組の女子集団に捕まってたよ」
貴方「はぁ…」
またか。
確かに優しいし、かっこいいしってのはわかる。
いっつも思うけどそんなに人の彼氏囲んで何してんの？
天月くんもなんで逃げてこないの…？
はしやん「心配すんなって」
「そうそう。心配しなくたって大丈夫」
貴方「あれ、アンクくんまだいたの？」
アンクくんはあたしとはしやんの後ろからひょいっと顔を出して話に参加してきた。
アンク「いろいろあってね。途中天月らしき人が女子に囲まれたけど、早く帰りたい顔してたw」
はしやん「さて、帰るか？」
はしやんは空が少し曇ってきたのを見てそう言った。
貴方「でも…」
天月くんを待たなきゃと言おうとした時、あたしの携帯がなった。
開くと天月くんからのメールだった。
『ごめん、ちょっと厄介なことになったから先帰ってて』
本文はそれだけ。
前なら何があってもあたしが待ってる時は出てきてくれた。
今は…。
アンク「そんなに落ち込むなよ」
はしやん「まぁ忙しくて家にいる時間短かったとか言ってたからAも恋しい頃かもしれないけど我慢だな」
貴方「せっかく今日は天月くんのご飯食べれると思ったのに…決めた。今日以降天月くん以外の人のご飯食べない！ましてやコンビニ弁当なんて論外！」
はしやん「本気で言ってる？」
貴方「本気本気。どれだけお腹すいてても食べないから」
アンク「歌詞太郎のは？」
貴方「…だめ」
はしやん「今ちょっと迷っただろw」
貴方「迷ったけど天月くんがいいの」
あたしだって天月くんに構ってもらいたいんだもん…
終わり
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作者名：紅野 | 作成日時：2016年1月20日 22時
