Laundry. (ページ12)

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ずっと言えなかった言葉を、何故今言えたのか。
何故、今だったのか。
それは分からないけれど、今、言いたかった。

『…堂前？』

｢ごめん、急に。｣

『いや、全然』

こんなに気まずい空気は初めてで、すっかり冷えてしまった麻婆豆腐をかき込んで何となく誤魔化そうとする。

『…あのさ』

｢ん？｣

『ちょっと、びっくりしてもうて。…まさか堂前が私の事そうやって見てくれてるなんて思わんかったから』

｢…うん｣

『…でも、嬉しかった。』

絶対に振られると覚悟して聞いていたから、想定外の言葉に頭が着いていかない。

『私、恋愛下手やからさ。すぐに付き合おうなんて言えるほど器用やないねんけど…』

彼女の方を見ると、彼女も同じタイミングで俺の顔を見上げて視線が重なる。

『堂前と、ずっと一緒にいたい』

恥ずかしそうに微笑む彼女がとてつもなく愛しくて、俺の心臓はさらに煩くなる。

｢…A、隣、行ってもええ？｣

頷く彼女の横に行き、頭を撫でると“恥ずかしい”と言いながら顔を背けられる。

｢好きやで、A｣

『…もう、ホンマに恥ずいから！』

顔を真っ赤にした彼女は冷蔵庫に向かい、さっきコンビニで買った苺を持ってきた。

『食べよ、苺』

｢食べさせたろか？｣

『ちょっと、からかわないでよホンマに…』

わかりやすく照れているAに、もうコイツ俺の事絶対好きやん、とか調子に乗ったことを考えてしまう俺も、彼女の元彼同様にろくな男ではないのかもしれない。

｢A｣

『ん？』

でも、俺はその元彼たち以上に

｢好きやで｣

Aのことが愛しくてたまらない。

(堂前、なんで苺好きになったん？)
(コンビニで苺選ぶとAが)
(分かりやすく喜ぶのが可愛いからやで)

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リクエストありがとうございました◎

頂いた順番に返せず申し訳ないです💦
書けたものから順に更新させていただきますので
これからもよろしくお願いします！