今日:36 hit、昨日:70 hit、合計:183,830 hit
小｜中｜大
第52話 ページ5
…
安室透は気分が良い
なぜなら彼＿＿羔野がポアロに訪れているからである
喫茶店に訪れるのに相応しいとは言えないが
彼の着ている燕尾服は、異様な程“様”になっていた
長い足を組み、本の頁を捲る姿は
正しく絵に書いた様に美しい
まあその姿勢も“お嬢様”が帰って来た途端
不埒だという理由で、正してしまうのだが
ティーカップを摘んだ彼を見ながら
安室はある種の優越感さえ感じていた
恐らく周りの人間は
彼がカフェラテなんて可愛らしい物を頼んでいるとは
毛ほども思っていないのだろう
見た目だけで言えば、選択肢はブラックコーヒー一択である
彼が飲み物を頼む時、いつも安室を呼ぶ理由はここにある
“苦いのが無理だなんてバレたら恥ずかしい”と、彼は言うが
そこで自分を頼ろうとする所も憎めない
……というかギャップ萌えの供給過多で死にそうである
小学生相手に大人気ないのは分かっていても
警戒心増し増しで、本来の羔野の事を知らないコナン君には
もう少し仕掛けたいと思ってしまった＿＿
＿＿そう、後の容疑者·安室は語る
行動の節々から
彼は矢張り羔野の事を知らないんだと感じれば
その狭量な自尊心を満たすものがあるのだ……と
…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＿名前を変える必要がある | 作成日時：2019年7月19日 14時
