リナリアに苦悶する 6 (ページ47)

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296.明るく笑うページ47

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ジョンデさんは目を大きく開いてこちらを見て一瞬固まって。

「え…やっちゃった…？大変なこと言っちゃった…？知ってるもんじゃ…いやでも今の…反応的に…」

そのあと、私から目を逸らすとぶつぶつとよく聞こえないことを呟き始めた。

「あの…？」

「いや、その…あ！ベッキョンくんに声かけてこないとじゃない！？」

「あ！そうでした！」

ジョンデさんに言われてハッと思い出し、すぐにベッキョニオッパの元へ向かった。

集中して見つめるパソコンへの視線を遮るように、オッパの目の前で手を振ると、気づいたオッパがヘッドホンを取りながら顔を上げる。

「んーっ！お疲れ、Aちゃん」

大きく伸びをして、ふにゃっと微笑むベッキョニオッパ。仕事モードは終了なようだ。

「お疲れ様です…今からご飯食べるので…」

「うん、待ってる。そこ座りな」

そう言って向かいの席を指しながらベッキョニオッパはテーブルの上を片付けていく。

私は言われたように席に座って、ミンソギオッパが料理を持ってきてくれるのを待った。

「昨日、なんで寝れなかったの？」

片付けを終えたベッキョニオッパが、腕を組んでにこにこしながら聞いてきた。

「えっと…ちょっと、嫌な夢見ちゃって…」

「嫌な夢か…どんな？」

「どんな…」

『おかあさんっ…うっ…』

『泣いて許されると思ってんの？さっさと手動かしなさいよ！！』

「…ごめん。思い出さなくていいよ」

私の表情から何か汲み取ったのか、そう言いながら私の頭をぽんぽんと優しく撫でてくれるベッキョニオッパ。

「…すみません」

「なんで謝るの〜！」

気を遣わせてしまって申し訳ないと思う私に、明るく笑ってくれるベッキョニオッパ。

こういうタイプの人とは、あまり今まで関わってこなかったな、と思う。違う世界の人だと思ってたし。そういう人って、暗い過去を持つ奴なんてめんどくさがると思ってた。

「いや、雰囲気悪くしちゃって…」

「あぁ…」

ベッキョニオッパは少し間を置いた後。

「実はね、セフンからAちゃんの過去について聞いたんだ」

「え…？」

セフンさんから…？いつ！？

「まぁ…詳しくは、食べながら話そうか」

ベッキョニオッパはそう言いながら、私の後ろ側に目を向ける。

そこには苦笑いのミンソギオッパがランチプレートを持って立っていた。

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