【華鬼】～もう一人の花嫁～ (ページ20)

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連れてかれた場所で～神無サイド～ページ20

私は会場からある部屋に連れてこられていた。。。

A大丈夫かな？

【華鬼】『初夜に何を望む？』

お母さんと妹を殺そうとした鬼は目の前にいる。。。

望み。。。

こうして2人きりになったのだから話し合うだけのゆとりはあるかもしれない。。。

勇気を出さないと。。。

【神無】『わ、私も妹も鬼頭の花嫁じゃない！』

そう言った直後に私の体はベッドに落とされ華鬼が上にのしかかってきた。。。

片手で私の両手を固定し、もう片手で着物の襟にかけ刻印がある胸元をひろげた。。。

【神無】『や。。。っ！』

【華鬼】『この刻印はなんだ？これと同じ痣がお前の妹にもあるはずだが。。。ん？これは？』

華鬼が見たのは。。。私の肌に刻まれた人には見せたくないおびただしい傷痕だった。。。

【華鬼】『当然か。。。死ねばよかったのにな』

この傷全てが元凶である鬼なのにこれを聞いても不思議と怒りは沸いてはこなかった。。。

【華鬼】『だが、折角生き残ったんだ！その16年間を無駄にする必要はない！

花嫁は子を産ませるための道具だ』

気まぐれに印を刻み、16年間死を願い、目の前に現れたら【道具】扱いするの？

私。。。

私達は。。。

こんな男のために生き続けたの？

その時だった。。。

【貴方】『お姉ちゃん！』

ドアを思いっきり蹴破って入ってきたA。。。

す、凄い。。。

彼女は、部屋に踏み込みその場の光景に目を見開いて華鬼を睨んだ。。。

【貴方】『あんた。。。何やってるの？』

【華鬼】『何だ？お前も相手をして欲しいのか？』

そう言って私を離して妹の前に立つ華鬼。。。

【貴方】『ざけんな。。。(華鬼の胸ぐらを掴む)』

【華鬼】『ふん。。。(妹の両手を掴み壁に叩きつける)』

【神無】『やめて！』

妹の反応がない。。。

【神無】『A！』

【華鬼】『ふん。。。気絶したようだな』

その時だった。。。

三翼が部屋に飛び込んで助けてくれた。。。

士都麻先輩が華鬼を殴り飛ばしその場に崩れ落ちたAの様子をみて。。。

【光晴】『大変や！麗ちゃん！Aちゃん熱があるで！？』

【神無】『Σえっ！？A！』

Aの元に行き額を触ると。。。

【神無】『熱い。。。』

【麗二】『彼女と神無さんを連れて戻りますね！』

【華鬼】『貴様ら！俺に逆らうのか?』

静かに怒りと殺気が華鬼からきた。。。