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答え、教えて。



─────────そんなの、ひとつに決まってる。
好きだ。先輩のことが、大好きだ。








「好きに、決まってる」







零れた涙は何だろうか。
やっと、やっと、先輩と。




「侑司くん」


「A」





二人の愛を確かめるように、名前を呼ぶ。侑司くん、なんて小っ恥ずかしいけど、今なら言える。侑司くんのことが大好きだって、素直になれる。これはきっと侑司くんの魔法だ。……馬鹿みたい、だけど。

泣くなって、と長い指で目を擦られる。
痛いどころか心地良ささえあった。懐かしさ、そうだ。





「今度こそ、いい?」




頷くと、顎を手が這うのがわかる。今度は嘘じゃないと思った。優しく頬を撫でられて、瞳を閉じる。すぅっと侑司くんが息を吸う音が聞こえて、肩に力が入る。もう一度指が顎に触れたあと、唇に柔らかな感覚があった。



「……っ」



息を吸えない。口を離そうとしたら抑えられてしまう、無理だ。
苦しくて侑司くんの胸をとんとんと叩くと、唇が離れた。





「ごめん、我慢出来ひんかった」


「……別に、いいですけど」


「敬語、抜かすって約束な」






不意に侑司くんの顔が近づいてくる。自然と目を瞑るとまた侑司くんの唇が私の唇に触れる。今度は息を吸って、長い時間────────?

息に限界を感じて目を開けると、侑司くんも目を開けて少し唇を離す。





「口、開けるよ」




余裕の無い言葉遣い、珍しい。なんて考えてる暇はなかった。
侑司くんの手によって少し口を開けると、舌が入ってくる。あ、無理なやつだこれ、だめだ。そう思った時には遅くて、侑司くんの舌は私の口内を這うようにゆるりと動く。




「ゆうじ、くん」




にやっと笑うだけだった。
なんだか腹が立って舌を甘噛みしてやろうかとも思ったが、興奮材料になるだけだと思ったのでやめておいた。だから私は好き放題されっぱなしなのだ。……今は別に、嫌じゃないけど。

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ちゃみ - お話惹き込まれて一気読みしてしまいました…!ドストライクで凄く好きです。素敵なお話をありがとうございます。いつかまた更新されることを願っています! (2021年5月6日 0時) (レス) id: d0e9746bc6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作成日時:2019年7月24日 22時

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