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耳郎side
『………世の中にはこんなクズ男がいるってことだよ。響香はそんな奴に引っかかんないように注意しろよー？』
そう言ったAが、あまりにも辛く悲しそうに笑うから自分が「クズ」と言った事を激しく後悔した
勿論コイツが言ったことは本当に酷いから、庇う様な事はうちの性格上は言えないけれど……
「待ってA！！」
それでも、自傷気味に無理に笑うAには何か訳があるんじゃないのかと、このままの状態で明日を迎えるのは違うと思った
部屋を出ていかないように手首を掴み、振り返った彼の目を見つめながら話す
「ベースを弾けるまでには数ヶ月かかるって言われてる。しかも、さっきアンタが弾いたタイプのベースで、今時の曲を即興で弾いてみせる程までに達するのには4年はかかんの」
『お、おぉ…？』
Aは何言ってんだ？みたいな、困った表情を浮かべていた。そんなコイツの様子なんて無視して、うちは話を続けた
「だから…そんな厳しい練習を、弾けるまで続けたのがうちは凄いと思う。殆どの人がそこの領域に達するまでに挫折するか、辿り着けずに終わるの」
『え、俺褒められてる？なんかさんきゅ。でもさっき言った通り理由が不純だし、無理して褒めなくても…』
「〜〜！そうじゃなくて！アンタは、そんなキツい事を自分の趣味じゃなくて人の趣味の為にやってのけたのが、凄いって言ってんの！！」
察しが悪いAに少し腹が立ったのと、面と向かって褒めるのが恥ずかしくて大きな声が出た。
彼はそんなうちの言葉に驚いたのか、目を大きく見開いて息を詰まらせている。
そんな彼に向かって、引っかかっていた事が自然と口から溢れた
「なんでそうまでして女の子に執着すんの？…ただの最低なクズ男ならそこまで必死にならないで、面倒になったら簡単に捨てると思うんだよね………っ！？」
そう言い切った瞬間に、掴んでいたAの手が振り払われた。その代わりに、強い力で自分の腕が掴まれる
そしてそのまま、壁に抑え込まれるように押し付けられて、身動きを封じられた
「ちょ、ちょっと！離し…」
『そんな気になんなら、教えてやろーか？』
Aの顔がすっと近づいてきて、耳元に口が当てられた。その瞬間に甘ったるい砂糖菓子みたいな匂いと、ゾクゾクする程の熱い吐息が全ての感覚を支配した
『俺が、金と女に執着すんのは…………』
彼の言葉の続きを聞き終えた瞬間、言葉を失った
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さる - 私を何回尊死させる気ですか？！？！ (1月2日 5時) (
レス) @page27 id: ff6fc14333 (このIDを非表示/違反報告)
オタク - え？え？終わった？え？怖い...ギャァァって声が出た...え？やば、え？？轟くんが少し怖い...ぇ、もしかして惚れ薬選んだらずっと夢主くん...あっ......怖い...心臓バックバクです... (11月7日 19時) (レス) @page27 id: 625a6655ea (このIDを非表示/違反報告)
marimo03250226(プロフ) - 終わり方すきすぎます… (2023年2月18日 20時) (レス) @page27 id: aa76c2eb87 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 最後ゾワッときた。ホラー漫画かと思ったぐらい面白かったです。 (2023年1月16日 22時) (レス) @page27 id: ab7be6f3e6 (このIDを非表示/違反報告)
もぶおぢ！(プロフ) - えっ…えっ…死ぬほど面白いでした…えっ…終わり方怖いし熱いし…凄すぎる…狙ってか分かんないけど続く（更新停止中）なのがこっちからは見れないけど地獄は続いてるんだ感あって大好きです…… (2023年1月9日 1時) (レス) @page27 id: 2bc90df2d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒兎 | 作成日時：2022年2月19日 10時
