19話 ページ20
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あれから予選に向けて練習し今日はとうとうお父さんとの試合。火神くんはまたもワクワクしすぎて寝れなかったらしい。
「日本低イ、ナンデモ」
アップ中に入口でぶつかる音が聞こえ見るとそこには例のお父さんが頭をぶつけていた。鳳や樺地より大きいもんなあ。テニスはネット越しだけどバスケはネットなんてないから余計に大きいということが身に染みてわかる。日向先輩と向こうの選手が話しているけど俺は試合前の調整に再度戻る。
「いやいや、橙山さ。気にならないのお父さん。なんで普通にアップ再開してんの?」
「.....?大きいのは見てわかったし試合に向けての調整の方が先。降旗くんパスちょうだい」
降旗くんはそれでも何か言いたげだったけど、俺からすればそれで向こうの選手じっと見て何か変わるの?って感じなんだけど。
「黒子くんどうした?怒ってる?」
「.....お父さんに子供扱いされて、他にもあってイライラしました」
お父さんが黒子くんを怒らせたみたい。スタメンはこの前と同じで俺はベンチスタート。お父さんは手足も長く火神くんでも届いていない。日向先輩の3Pも止められてしまう。火神くん、俺も一緒に水戸部先輩に教わったディフェンスがあればいける、頼んだよ
「叩き落とすのだけがディフェンスじゃない。楽にシュートを打たせず落とさせる、か。いいね」
火神くんがお父さんを防ぎ、黒子くんとの連携で問題なく点が入っている。動揺しているお父さんを俺は見逃さなかった。
「黒子君は時間制限あるからここで、橙山くんと交代ね」
第1Qが終わり、黒子くんと俺が交代。お父さん以外の選手はそこまで脅威ではないから火神くんがお父さん相手に頑張ってもらうしかない。
「火神くん.....“もっと飛んでみそ”だよ」
「あ?なんだよそれ、ふざけてんのか」
小さいのに、体感数メートル飛んでるんじゃ...と思わせてくれたかつてのチームメイト。火神くんなら飛べるって確信があった。そこから、火神くんはお父さんと対決するたびに飛んだ。どんどん高くそしてお父さんに届いた。
「っさすが、俺もそろそろ」
このまま何もせず終わるのも癪なため、ボールを手にした俺はドリブルで早速切り込んだ。黒子くんも合流してお父さんとの試合は67対79で俺たちが勝った。
「.....なんなのだよ。あいつは」
この試合を見られていて、俺を見てそう呟くやつがいると知らずに
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ZERO(プロフ) - 話めっちゃ面白いです!!質問なんですが、もう更新はしない予定ですか?? (2023年3月14日 22時) (レス) id: 9cf90e2809 (このIDを非表示/違反報告)
ze0(プロフ) - 成類さん» 返事遅くなりました!はい同い年です! (2022年4月23日 6時) (レス) id: 66aa2da0c7 (このIDを非表示/違反報告)
成類 - 一つ質問なのですが、手塚や幸村、跡部たちと同い年ですよね? (2021年8月28日 20時) (レス) id: 9f128687fb (このIDを非表示/違反報告)
ze0(プロフ) - プラタナスさん» コメントありがとうございます。そうなんです。テニス界は別次元すぎて...そこの境目が出過ぎないように楽しく書いていきたいと思います!面白いと言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2021年7月20日 8時) (レス) id: ca079dae55 (このIDを非表示/違反報告)
プラタナス(プロフ) - テニス界にいたならスタミナ切れで負ける事無いですし、ジャンプ力もネットの上余裕で超えれるので普通に強いプレイヤーですよね(笑)夢主がバスケとテニヌでの常識が全然違って驚いてるのが凄い面白いです (2021年7月18日 9時) (レス) id: 74d3bdb7ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅうぶら | 作成日時:2021年7月5日 16時