【文スト】噂の野良猫娘 ２

知らせ ページ31

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敦Side


「えっ！？ A、探偵社に入るの！？」

『うん。さっき名探偵に云われてウチも吃驚した』



僕も今聞いて驚いている。

太宰さんの云う通り、最初から探偵社に入れるつもりで乱歩さんはAを保護していたんだ。



『でもまだ研修中だから、買い物して来てって云われてさ』

「あぁ、だからこの買い物なんだ」



Aが探偵社員になれば異能力の制御が可能になって、無意識に異能が暴走する事が無くなる。





でも、正式な探偵社員になるには、やはり入社試験をするんだろうなぁ。

一体どんな試験をするのだろう。





「Aならきっと、良い社員になれるよ」

『そうかなぁ……名探偵には問題児呼ばわりされたんだけど。莫迦とも云われた』



乱歩さん……それは幾ら何でも云い過ぎでは？



『あぁでも、結構探偵社って変わった人集まってるよねぇ。包帯さんとか眼鏡さんとか』



A……気持ちは分かるけど云い過ぎだよ。



『えーっと……買う物ってこれで全部だよね？』

「そうだね。それじゃあ帰ろうか」



買い物の荷物を二人で持って、探偵社に向かう。



すると、横を歩いていたAが立ち止まった。



「？ A、どうしたの？」

『……』



立ち止まって、電気店のテレビを凝視していた。









【先日、杉浦病院で火災が発生しました。幸い、入院中の患者と職員は無事避難することが出来ましたが、焼け跡から男性の遺体が発見されました。遺体は、この病院の院長であることが判明しており、警察によりますと――】









テレビの画面に、病院の院長である男性の写真が映った。





『……ウソ』





それを見て、Aは目を見開いて驚いていた。



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