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太宰Side


誰かが動く気配がして目が覚めた。

Aちゃんが寝返りを打って此方を向いた様だ。

そして、目を開けたAちゃんが私と目が合った。



「やぁ! お早う、Aちゃん」

『……』



一瞬、叫ばれて殴られるんじゃないか、と云う考えが頭を過った。



しかし、Aちゃんは未だしっかりと目覚めていない様で、ぼんやりした目をしていた。



すると、彼女は再び目を瞑って、私の方に体を寄せ、胸辺りにぐりぐりと頭を押し付けて来た。



『……あったかい』



完全に寝惚けている様で、ぎゅっと私を抱き締めて来た。



ありゃりゃ、起きて居る時には絶対しない仕草だね。

案外可愛い所もある物だ。



彼女の癖のある赤み掛った髪を軽く撫でた。









「――だぁぁぁざぁぁぁいぃぃぃ……」



地鳴りの様な低い声がして、首だけを後ろに向けた。



「……やぁ、国木田君、居たの?」

「貴様……よりにもよってこんな小娘にまで」

「待って国木田君。何か大きな勘違いをして――いったぁっ!」



誤解だよ、と弁解する余地も無く、私の頭に拳を叩き込むのであった。

理不尽にも程があるよ、国木田君。









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『――へぇーそんな事がー……』

「何だいその目は。それもこれも全部君の為に行った事なのだよ?」

『ウチの為? 如何云う事?』



Aは頭にハテナを浮かべて尋ねる。



「小娘、昨日の事を何処まで覚えている?」

『昨日……』



国木田に云われ、Aは考える様に目を瞑った。



『悪い人に捕まって……お姉さんと脱出して、それから…………あぁっ!!』



Aは慌てて自分の襟を広げて中を覗いた。



『……傷が無い。撃たれたのに死んでない。えっ……もしかしてコレ夢だったり?』



すると、隣に居る太宰がAの頬を摘まんで引っ張った。



『いたたたたっ!』

「痛いのなら、これは夢ではないだろう?」



そう云って太宰がパッと手を放すと、頬をさするA。



『夢じゃない……えっえっ? 何で?』

「取り合えず落ち着き給え。順を追って説明しよう」



Aは二人から昨日起きた事について説明を受けた。



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夜廻(プロフ) - 続編待ってました!無理しないで、頑張って下さい!!!! (2018年3月25日 18時) (レス) id: 44c5ec9c50 (このIDを非表示/違反報告)
ノア@情緒不安定(プロフ) - ちぃちゃんの性格が好き。 (2018年3月17日 16時) (レス) id: b6e0dc5b12 (このIDを非表示/違反報告)
高杉アヤ(プロフ) - 何この作者神かよ女神かよ!!(←羨まし過ぎて逆に尊敬してる奴) (2018年2月19日 21時) (レス) id: bdc5f38589 (このIDを非表示/違反報告)
sakaruma1031(プロフ) - とても、面白いです。続きが気になります! (2018年2月18日 11時) (レス) id: 7de756cf73 (このIDを非表示/違反報告)
ヨッシー(プロフ) - やつがれえええええ!良くやった!ひぐっちゃんおめでとう! (2018年2月7日 19時) (レス) id: 71a49373db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年1月19日 23時

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