【文スト】噂の野良猫娘 ２

探偵の仕事 ページ3

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「――え？ また違う所で寝てたの？」

『そうみたい』



事務所のソファーに座って、遊びに来た猫の相手をしながら、今朝の事を敦に話した。



「それにしても、まさか社長室で寝るなんて、度胸あるよAちゃんは」



向かいの席で、同じく猫と戯れている包帯さんが笑った。

手に持った煮干しを猫に近付けたり、遠ざけたりして遊んでいる。



『度胸の問題かなぁ……それより包帯さん、煮干しあげるならあげてよ』

「うふふ、何か楽しくって」

《ぬあぁぁっ！ コイツ嫌いだぁっ！》



猫は前脚を左右に振って煮干しを取ろうと頑張っている。



『……そんな意地悪してると――』





《こんのわかめっ！》

「あいたっ！」



猫は包帯さんの顔面に飛び掛かり爪を立てて攻撃した。

手にあった煮干しを咥えて逃げ、ウチの後ろに隠れて食べている。



ほら見ろ、云わんこっちゃない。



「あたた……獰猛だよ、この子」

『今のは包帯さんが悪い』

「おい、太宰っ！ サボっていないで資料を見ろ！」



資料を抱えた眼鏡さんが戻って来ると、包帯さんを怒鳴った。



「はいは〜い」



怒られているにも拘らず、余裕な態度で自分の机に戻った。



「……でもさ、国木田君？ 一応一通り資料を見たけど、手掛かり何もないよ？」



机に置いてあった資料の写真を眺めている包帯さん。



「それを探すのが仕事だ」

「だからって写真一枚なんて無理があるでしょ？」



ヒラヒラと一枚の写真を振った。

如何やら仕事中の様だ。



包帯さんはサボってたけど。



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