宿儺の器とその妹 ページ8
.
虎杖悠仁が特級呪物、両面宿儺の指を飲み込み、両面宿儺が受肉した。
最悪の事態になったが、どう言う訳か虎杖の自我は保たれ、両面宿儺を抑え込む事が出来るらしい。
五条悟は気絶させた虎杖悠仁を抱える。
「これで目覚めた時、宿儺に体を奪われていなかったら、彼には器の可能性がある」
本来、呪術規定により、虎杖悠仁は死刑対象となる。
五条に聞かれ、伏黒は少し考えから口を開いた。
「――でも、死なせたくありません」
「私情？」
「私情です。何とかして下さい」
「くっふふふ……可愛い生徒の頼みだ。任せなさいっ！」
五条は虎杖を担ぎながら、親指を立てて言った。
「さてと、あっちで倒れてる二人を病院で治療だ」
「はい…………あっ」
撤収しようとしたところで、伏黒は思い出した。
「どしたの？」
「病院に、虎杖の妹を待たせたままでした」
「へぇ妹が居るんだ。幾つくらい？ 兄妹そっくり？ 可愛い系かクール系か――」
「あんまり食い付かないで下さい、気持ち悪いです」
「辛辣っ！！」
急ぎであった為、仕方なく病院に残して来てしまったが、大丈夫だろうか。
加えて、虎杖悠仁の事を話さなければならない。
五条は上層部への報告をすると言って虎杖を連れて行ってしまった。
伏黒は置いて来た妹の迎えと、簡単な説明をするべく病院を訪れた。
薄暗い待合席の所に、一人ぽつんと座る少女が見えた。
頭が傾いて、静かな寝息が聞こえている。
傍へ近付いて声を掛けようとして、動きを止める。
少女の周りに、小さな蝿頭が集まっていた。
反射的に手を構えたが、蝿頭は何かするでもなく、少女の周りに漂っているだけの様だ。
そして、気付く。
最初に会った時には感じなかった変化。
少女の身体から何かが漏れている。
「これは……呪力？」
呪力を殆ど持って居ない非術師であれば、呪力が常に漏出していることは納得できる。
しかし、少女から漏出している呪力の量が異常過ぎる。
その呪力に反応して、蝿頭が集まって来ているようだ。
伏黒は玉犬を呼び出し、蝿頭を喰らう様に命じた。
二匹が少女の周りを駆け回り、蝿頭を喰らった。
周りを駆け回ったお陰で、少女がビクリと肩を震わせた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2462人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ムスビ - これからもアニメが完結するまで妹も頑張るを見ていきたいです更新頑張ってください応援しています (2021年3月11日 18時) (
レス) id: 7c4a754810 (このIDを非表示/違反報告)
影の黒猫 - 一つ目の白猫…?もしかして芥見先生？ (2021年2月28日 12時) (レス) id: 10484fbbe5 (このIDを非表示/違反報告)
エドワールド(プロフ) - ネコぱふぇさん» 細長い白猫の人形、、、一つ目、、、作者、、、うっ頭が！！ (2021年1月29日 16時) (レス) id: 47a0ed334c (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - さゆしゅんさん» コメントありがとうございます。応援ありがとうございます。今後ともよろしく！ (2021年1月17日 11時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
さゆしゅん(プロフ) - うひょー！！最高過ぎですっ！//// 更新頑張って下さい！応援しています！ (2021年1月17日 1時) (レス) id: fbdec2ab15 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2020年12月28日 0時
