光の/姉の/日常記。

〃 ページ8

＊



｢――って、ことがあってーオネーサンはどう思います?｣

｢えっと…｣


テーブルに両肘つきつつ、時々こちらの様子を伺いながら、話を振ってくれる。
とにかくいい感じにフォローに回ってくれるので、基本聞き手専門である私も、結構助かる。

顔もイケメンだけど中身もイケメンとは……

(さぞかしモテるんだろうなぁ…いや、実際モテてるよな。)

…などと、うつつを抜かしているのがいけなかったのか。



｢オネーサンみたいな人が上にいたらなー…｣

｢……んん?｣←


アレ、いつの間にそんな話になった?




…いや、いいんだよ?しかもイケメンだからイケメンは基本なにやっても許されるから。
でもちょっと頬赤らめて上目遣いされても困るんだけどいやイケメンごちそうさまだよ？ありがとうございますだけど流石の私もちょっと変な気持ちになるというかなんというか……(ry




_____



一目でわかった。
彼女は、天才の部類だと。



ふらりと赴いたショッピングモール。
幾つものゲーム機が立ち並ぶ奥側に、それはあった。
そして――見てしまった。



乱れのないフォーム

添えられた左手

真っ直ぐと放たれたフリースロー


淡々と繰り返される動きにただただ圧倒された。
たかが、フリースローゲーム機だと思うかもしれないが、そうではない。
無駄のない動きで、次々シュートを放ってはノルマを達成し、次のステージへと進んでいる。




｢オネーサン凄ェ！｣



気がつけばそう声に出ていた。

見ていてわかったこと、彼女は単純にフリースローゲームが得意というわけではない。
素人ではないことは確か……おそらくバスケ経験者…あるいは、現役だったりして。

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