〃 ページ37
*
▽鈴村side
「ここからは本気で行く。もっと必死に守れよ」
そして、高尾の弾いたボールは緑間へと繋がる。
「俺のシュート範囲は、そんな手前ではないのだよ」
センターラインあたりで構える緑間に、火神が目を見開く。
日向先輩達も、思わず動きを止めて瞠目する。
あんなところから打って、誰も考えないだろう。
しん、と一瞬静まった会場に、ボールがゴールネットを掠る音が響く。
高いループで真っ直ぐと放たれたシュートが入った瞬間、会場のざわめきが戻ってきた。
「おぉ………」
ホント実際に見ると感心というか、なんというか。人間技かっ?って思ってしまう。
(…まぁ、俺も人のこと言えないけど。)
『……』
そんなことを思いながら思わず俺と同類であろう彼女…りっさんに目を移せば、物思いにふける横顔が入ったので、再び逸らしたのは言うまでもない。
俺も俺の仕事をしよう。(これでもマネージャー兼選手である)
先ほどの結果から考えられる結論を簡潔にノートに書き纏めた。
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*緑間がセンターラインから打てる→その分ゴール下に戻るのが早くなる。
↓つまり
*黒子の長距離パス(も)封印&自分の所に+3点入る
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(……ざっと、こんなもんか。)
書き纏めている途中、隣でギリギリと奥歯を噛み締める音が聞こえた気がしたが、きっと気のせいだろう←
というか。
「……」
「(すごいわ…、試合の展開を掴んでるだけじゃなく、ちゃんと結論に辿り着いてる!)」
さっきから、隣……ノートを覗き込んでくるリコさんの視線が痛いです。
あまりにも視線が気になるので、逃げるようにコートに視線を向ければ、火神がスリーポイントシュートの構えでボールを放っていた。
そして、そのまま勢いよく走り、ゴールリングに弾かれたボールをダンクで捩じ込む。
1人アリウープ…か。
「成程ね、バ火神にしては良いこと思い付いたのね」
「……カントク、褒めるならちゃんと褒めてあげてください」
まぁ、すぐこの後大坪…さん?のシュートで、2点返されちゃうんだけどね……
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藍斗 - おもしろかったです! 更新頑張ってください 応援してます! (2016年9月10日 11時) (レス) id: 74bee11643 (このIDを非表示/違反報告)
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