梔子 参

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Aを初めとする御神隊･軍が、高台で止まる。


『．．．！！』(ﾋﾞｷｯ


そこから見えたのは、城門が開いた咸陽。


『(クソっ、実弥も蒼炎も連れて来るべきだった！！)』

柳｢姫様！｣

『！全軍！突撃体勢！！』

御神｢ハハァ！！｣

『隊列は走りながら組め！行くぞ！！』

御神｢御意！！｣


また、Aを先頭として走り出す。


柳｢っ、姫様！こちらを！！｣

『！あァ！！』


走りながら、Aが矛(･)を受け取る。

その矛は、馬上で戦う際のAの為だけに作られた特注。

普通の矛と比べ格段に軽く作られている。

矛の手解きは王騎直々。楚水にも多少習った。

その矛である程度の呼吸をも使えるように。

日輪刀を納刀して、邪魔にならないよう後ろにずらす。

そして矛を構え、


『っ、ハァ！！！！』


敵陣に突撃。

守りが固く、少しづつではあるが、進み始める。

途中、


『！』


反乱軍の中に、自分たちが咸陽を攻めていることに困惑する御神軍の子らの姿。


『(御神の子らが巻き込まれてる！)』

柳｢？．．．！！｣

『っ御神の子らよォ！！』

御神｢！！｣

『私はこっちだ！！戻っておいで！！！』

御神(反)｢〜っ！！(王華様が！来てくださった！！)｣

御神(反)｢ハイ！！！｣


反乱軍に巻き込まれた御神軍が動き出す。


『いい子達だ。』


少しして、飛信隊を含む反乱鎮圧軍本軍も到着。

突撃を始めた。

それからまた少しすると、中から黒い騎馬隊が出てくる。

反乱軍を粉砕しながら。


『！』

柳｢あ、あれは．．．｣

『ま、間違いない！昌平君直下の近衛兵たちだ！！』

柳｢！！！何と心強い！｣

『っ、急げ！このまま押し込むぞ！！』

柳｢ハ！！！｣

『(龍の呼吸を使うか！？．．．いや、まだダメだ！あれは反動がデカすぎる！！)』


しばらくすると、また別の城門が開いてしまう。


『っ！！！(まずいっ！！)』

信｢飛信隊！そして蕞の兵！聞けェ！！｣

『っ！？』

信｢今戦ってる敵の本当の目的はただの咸陽陥落じゃねェ！！
呂不韋と組んでやがる！こいつらは、王族を消し去って次の王に呂不韋をすえるのが目的で戦ってやがる！！｣

飛･蕞･御神｢｢｢！！！｣｣｣

信｢だからっ、こいつらの狙いは王族っ．．．｣

『．．．』(ｷﾞﾘｨ

信｢一番狙われんのは、秦王 政のまだ幼ェ子供だ！！｣

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