梔子 参

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『．．．この戦では、今王賁の話したことが、ここにいる人間の出来る最善だろうね。』

騰｢．．．｣

『王賁、御神軍はどこへ置く。』

賁｢．．．｣

『．．．』(ﾆｨ

信｢！｣

『今回も、飛信隊では無いね。』

信｢．．．おう。｣

賁｢．．．あァ。｣


(都合により、魏火龍七師を、八師に増やします☆)


『玉鳳隊と録嗚未軍の間だな。』

賁｢．．．あァ。｣

『相手は気配からして、父上達の世代の人間。』

騰･賁･信｢｢｢！！！｣｣｣

『それも手練。気配が強く大きい。魏のそんな存在、心当たりある？騰。』

騰｢ハ。魏火龍八師かと。死んだはずですが。｣

『うち四人はそうだろうね。もう一人は呉鳳明。』

賁｢魏火龍が．．．生きていたのか．．．｣

『御神隊を散らそうか？』

賁｢いや、やる。｣

信｢負けねェよ。｣

騰｢．．．なんとかなるかと。｣

録｢お任せ下さい。｣

『．．．一人、いや、二人気にかかる。』


伊之助の、空間識覚の超絶進化版。


騰｢．．．どんなのでしょうか。｣

『一人は、武力はほとんど無い。が強い。恐らく戦術。』

騰｢．．．霊凰かと。｣

『もう一人は、確かに強いけれど、生に関する執着がないように思える。活気を感じない。』

騰｢．．．？｣

『一人目は騰の前。もう一人は王賁。』

信｢俺のところは？｣

『．．．．．．なんかウザイ。』

信｢は？｣

騰｢あぁ、凱孟だと思います。｣

信｢分かんのかよ。｣

賁｢．．．Aの所は？｣

『．．．．．．』

賁｢A？｣

騰｢．．．お嬢様？｣

録｢．．．？｣

隆｢な、何かありますか．．．？｣

信｢．．．随分とイラついてるな。｣


口角は確かに上がっているのだが、目には怒りとも憎しみともとれる色に染まっている。

いつもは平行な、ないしは少し下がり気味な眉が、微かにつり上がっている。


『．．．騰、』

騰｢ハ。｣

『魏火龍の中に、夜戦、殺しても死なない、人を喰う、』

賁｢！｣(ﾊﾞｯ

『そんな噂がある奴はいないか。』

騰｢．．．一人、そのいずれにも当てはまる奴がおります。その直属の兵も、そうだと。｣

『．．．』(ｻﾞﾜ

皆｢っ！！｣(ｿﾞｸｯ

賁｢．．．A。｣

『！』

賁｢．．．鬼か。｣

『．．．多分。本当に、嫌な気配だ。多いし。』

賁｢なら、A以外に対応出来る人間がいない．．．｣

『．．．分かってる。』

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