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part11 貴方side ページ36

両親が1度に死んでしまったショックと
なにもできなかった自分に絶望し

そのまま5年が経つ頃には…

私は、あまり笑わなくなっていた

そんなある日

学園に課題を忘れ取りに戻ると、ドアが少し開いていて灯りが漏れていた

そっと覗くと担任の先生。

携帯で誰かと会話をしていた

自分には関係ないと思いその場を立ち去ろうとすると

「計画は順調だ」

…計画?

不審に思い、元居たところで聞き耳を立てていると

「あぁ、あとはあの二人だけになるのを待つだけだ。
にしても、今回はいい儲けが出そうだなぁ。
皇妃の血が2人もいるぜ?
白銀もよくやってくれたよ。
あの大人は、バカとしか言いようがないな。皇妃の血を独占しようとするから死んだんだろ。当然の報いさ。」

それを聞いて、涙を必死に抑えた
お父さんとお母さんが死んだのはこいつのせい?
当然の報い?
違う、私たちを大切に育ててくれた
例え誘拐犯でも私たちにとっては唯一無二の両親。
それを、バカなどと貶されその感情は悲しみから怒りへと姿を変えた。
このまま、嵐さんへと報告しようと立ち上がったとき、取りに行った課題を落とした。

派手なバサバサという音が響く

当然電話に出ていた担任の先生も気づいた

「…聞いてたのか?」

怯えながらも、否定した。

しかし、バレてしまった。

____________

__________

________

次の日

担任に怯えながらも登校した

教室へ入るといつもと違った

いつもは挨拶をして近づいてきてくれる友達も、コソコソとなにかを話していた

『…どうしたの…?』

と、近づくも

「近づかないで!!!」

と、突き放された

そこから、廊下を歩いているときにすべてを知った

「(知ってるか?小5の2組の美崎。あいつの両親犯罪者らしいぞ?)」

「(マジかよ!?うわぁ…近づかないようにしようぜ)」

そんな話が聞こえた。
出元は担任だとすぐにわかった。
知られた以上誰かに話されることを嫌ったのだろう
そこから、私の周りには人がいなくなった

それと同時に、この学校の支配者は先生
自分が何を言っても教師の言うことをみんなが信じる。ということを理解した

1年も経つ頃には…

笑い方も、泣き方も
分からなくなってた

すべての感情を失った

私がここにいる限り、どうすることもできない。
そう悟ったからだと思う

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作者名:シロネコ | 作成日時:2020年6月27日 8時

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