【HQ】月に１度しか会えないアイツは、田中の妹だった【黒尾鉄朗】 (ページ7)

今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:52,258 hit

5話「初めて。」ページ7

．

貴方「…っ、あなたは…黒尾さん？」

黒尾「あれ、俺の事覚えててくれたんだ(ﾆｯ」

自己紹介で、研磨さんがクロと呼んでいたこの人の名前が、黒尾だということを知った

…

あれ、

下の名前なんだっけ…？

黒尾「なあ、いつまで座ってんだ？」

貴方「っ、さっき尻もちついちゃって…」

うう、まだ変に痺れてて力入らない…
情けないなぁ

黒尾「…ほら、立てるか？」

そう言って黒尾さんは、私に向かって手を伸ばす

貴方「…っ！？///」

生まれてこの方、龍兄ぃ以外の男の人の手に触れたことがない私は最上級に混乱していた

黒尾「…？Aサン？」

貴方「！！」

名前を呼ばれ、はっと我にかえる

いけない、こんなふつーの事で動揺してちゃだめだ…っ！

貴方「失礼、します…」

震える手で黒尾さんの手を掴むと、一息にぐいっと引っ張られる

私を軽々と起こしてくれたその手は、ゴツゴツしていて、私より一回りもニ回りも大きかった

黒尾「悪いな、ウチの奴が迷惑かけたみたいで」

貴方「い、いえ…」

黒尾「とりあえずあれ、止めるか」

私達は協力して、

イカツイ人を黒尾さんが、龍兄ぃは私がなんとかなだめてその場をおさめた

黒尾「ありがとな、Aサン。じゃあまた後で」

貴方「こ、こちらこそ！」

私がぶつかった人は猛虎さんという人で、自己紹介の時はトイレに行ってて不在だったこと

また、気性は荒いが良い奴だと言うことを説明すると、黒尾さんは猛虎さんを連れて体育館へ行ってしまった

田中「ったく…A、大丈夫か？」

貴方「う、うん…」

お尻の痺れも引いたし
どこも怪我なんてしていない

大丈夫なはずなんだけど…

何でだろう

黒尾さんに触れた右手が、熱い……──────

．