誰？.2

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『テヒョンくん。話があるの。』


｢！A！！うん、何？｣




私に声をかけられて相当嬉しいのか、ぱあぁ、と顔を輝かせるテヒョンくん。


その表情がいつものテヒョンくんらしくて少し安心する。








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『ねぇ、駅まで一緒に帰らない？』



｢いいの？！やった！！｣




行こっか、と歩き出すと、嬉しそうにテヒョンくんも横に並んで歩き始めた。



ユンギ先輩には先に帰ってもらった。すごく嫌そうな顔してたけど。






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｢へへ、Aから誘ってくれるなんて……いつもユンギヒョンばっかりだから！けど仕方ないよね？



だってヒョンはカレシだから！！！｣




『…え、あ、うん、……そうだね、』






そういえば最近、テヒョンくん口癖の"トモダチ"ってワード、聞かないな。


ちょっと寂しいかな、なんて。




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隣を歩くテヒョンくんが、あまりに嬉しそうで。



少し切り出しにくい話だけど、ちゃんと言わなきゃ。



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『ねぇ、テヒョンくん、』



｢うん！何？｣



『…その、最近、ユンギ先輩に似てきたね？服装とか、香水とか……



どうして？』





そう聞くと、テヒョンくんから、さっきまでの無邪気な笑顔が消えた。


久しぶりに見る、冷たい表情。




けどすぐに、ははっ、とテヒョンくんが笑った。目の笑ってない、冷たい笑顔だ。







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そして、テヒョンくんが言った言葉に。



私は耳を疑った。





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｢だってAちゃんが言ったんじゃない。




カレシを大事にしたいって。｣









答えになってない、答えのような何か。




どういうこと？

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