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「んー。でも、そんなに気にしないでいいと思いますよ?だって、ほんとに好きだから付き合ったんじゃないんですか?俺がもし恋人がそんなこと悩んでたらしょうもないって言っちゃいます」

「で、でも…」

「えぇ。本当にしょうもないです」

扉側からアズール先輩の声が聞こえて、振り向いたら腕を組んで少し怒った顔をして立っていた。ヅカヅカとイデア先輩の所まで歩いてしゃがむ。

「ぼ、僕はイデアさんのそういう所が好きなんですよ…」

うわ…。どうしよう。とりあえず出ていこう。恋人同士の時間を奪う訳にはいかない。見てるだけなのにドキドキした。イデア先輩が他にも付き合ってる人は案外多いよって言ってた。男子校だからなのかな?でも、俺は別にα同士でも。男同士でも構わないと思う。本人が幸せと言えるのなら、だけど。

「あ、小エビちゃん!」

「フ、フロイド先輩…。治ったんですね。良かったです」

イデア先輩とアズール先輩の話も聞いて、さっきのも見てしまったから。少し自分の中で気まずくなる。

「ねぇ、聞いてる?」

「え、あ、勿論です!」

もし本当に付き合ってたらフロイド先輩と関わるのはあんまり良くないんじゃないだろうか。もし、自分の恋人が他の人に抱きついてたらちょっとどころじゃないけど辛い。

「小エビちゃんがアズールに言ってくれたんだよね。ありがとう」

「いえ、俺は…。さっきの人のおかげですよ」

「小エビちゃんなんか元気無くね?」

「暑いからですよ」

「嘘つき」

グイって顔を上に向かせられる。触れた冷たい手がビリビリと俺の顔に走る。

「は、離してください」

「なんで、嘘つくの」

そういう顔をされたらこっちも良心が痛む。触れられるのは嫌だけど。そう捨てられた子犬のような目をされるとどうしても良心が痛い。というか、普通に聞けばいいんじゃね?だって、付き合ってても俺はそういう偏見とかないし。

「あの…。さっきの子と付き合ってるんですか?」

「は?な訳ねーじゃん」

随分とキレた顔で言われた。俺の早とちりだったか。すっごい失礼な事した。勝手に恋人って決めつけて感謝してくれたのに無愛想な態度取って。あぁ、もう、何やってんだ。

「俺の勘違いです…。すみません…」

「ラッコちゃんはウミヘビくんと付き合ってるんだよ」

ウミヘビくん?誰だろう。イデア先輩の言う通り俺の知らないだけで付き合ってる人は普通にいる。兄さんが共学と変わんないって言ってた理由が分かった気がする。

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ピピ - やばいぐらい主人公が好みです! (2020年6月4日 16時) (レス) id: de2e77a72a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - おっふ(^^) (2020年6月3日 0時) (レス) id: 472a16cc4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:田中 | 作成日時:2020年5月30日 11時

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