検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:896 hit

62 ページ12

『授業始まるんですけど』

「一緒にサボろ?」

確かこいつ天才肌だったはず…。だからこんなこと言えるのか。離す気もない腕の力で授業に行くのは諦めた。面倒くさくなってフロイド先輩の方に体重をかける。ビクって腕が動いた。初々しい反応で笑える。自分からしておいてその反応はなんなんだよ。

『初々しいですねぇ』

「普通照れるの小エビちゃんの方でしょ」

『フロイド先輩より長く生きてるんで』

するってシャツに手が伸びてきて急いで掴む。流石にここ学校。けど、普通に考えれば力で勝とうなんて無理な訳でボタンに手がかかる。脱がせていい?って私が止めても脱がせる気だろ。

『脱がせたらぶっ殺す』

「でも。ほぼ脱げてるけど」

お前が脱がしたんだろ!!って言ってやりたいけどお腹から胸まで大きな手が上がってきて声が詰まる。流石にまずいと思ってたフロイド先輩の鳩尾に肘を入れる。

『馬鹿じゃねぇの。溜まりすぎだっつーの!』

「いっ…。いったいんだけど小エビちゃん」

『知りませんよ。セクハラですからね』

脱がされたシャツを着直す。じーっとこっちを見ててやりにくい。なに。そんなに見たって何もねぇよ

「首の痕エ ロい」

平然な顔して何言ってんだこのガキは。首を抑えて睨んだら意味ねぇよ。何しても可愛いんだからって真顔で言うから顔が熱くなる。そういう事を言われるのは慣れてないし日本にはそんなのこと言う人なんて居ない。
煽ってんの?って私の肩に腕を置いておでこをくっつける。煽ってねぇよ。何でもかんでも下の方に考えるなよ。

『煽ってないです。てか、近いです』

「昨日俺言ったじゃん。意識しろって」

『意識してますって』

「は?それで意識してるとか舐めてる?」

舐めてねぇわ。意識してるから近くに居たくねぇんだよ。腕だって止めただろ。無理矢理お前がしたけど察しろ馬鹿。スキンシップが多いんだよって言いたいけどそれを事前に言わなかった私も悪いからどっちもどっち。フロイド先輩の胸を押して離れさせる。
重いんだけど!?全然ビクともしないしひょろひょろした姿見なのに動かない。馬乗りにされてる訳でもないのに。

63→←61



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:田中 | 作成日時:2020年5月24日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。