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急いで食って食堂から出る。グラウンドに行くと先に食い終わってるエース達が遊んでる。

「あ、バスケやってる」

『やりに行こーぜ』

「お!お前ら遅せぇよ」

「お前らもやるか?」

「俺ら超強いよ」

『変に期待させるなって。俺は別にそこまで得意じゃねぇよ』

エースの掛け声でゲームが始まる。流石バスケ部って感じで普通に上手いしどんどんポイント入れてく。侑李も運動神経良いから互いに互角って感じ。私は良くも悪くも普通だからパスしたりシュートしたりとか。
残り時間10分ってとこで侑李が本気出してポイント追い越した。スゲーな、って思いながら適当に動く。

「おい!ばか!」

ぼーっとしてたからちゃんとボール見てなくて上見たらこっちにボールが向かってきてあ、やば、って動けなくて目を瞑る。ボールが飛んでくる事はなくて目を開けたらフロイド先輩が向こうのゴールにダンクシュート決めてて不覚にもかっけぇ、って思った。身長でかいから届くんだろうけど普通に目を見張った。

「フロイド先輩流石ですね!」

「小エビちゃん大丈夫?」

『大丈夫です。すみません』

エースの事無視して私の傍まで来て屈んで心配してくれる。別にぶつかっても良かったのにって思ったけど怪我しないですんだし助かった。ありがとうございますって言ったら頭をぐしゃって撫でて小エビちゃんが怪我しなくてよかったって笑ってた。

『フロイド先輩の方こそ怪我してないんですか』

「俺?してねぇけど」

多分ボールの速さから見て結構強いしフロイド先輩自体も勢いよくコート内に入ってきたんだと思う。だから、足首とか痛めてないかなって思ったけど本人が言うなら別に外傷はないんだと思う。
それにそこまで心配する必要ないし。いや、助けて貰ったんだから一応確認した方がいいのか?

『手首とか痛くないですか?』

「心配してくれてんの?」

『そうですよ?仮にも助けて貰ったのに怪我までさせてたらやばいんで』

「じゃあ医務室行こ!」

フロイド先輩に腕を引っ張られて強制的に医務室まで連れてこられる。椅子に座らせて手首と足首を確認する。特に目立った傷とか腫れてるとこも無くて安心した。特に何も無いようでよかったですって言ったらフロイド先輩の膝の上に座らせられる。

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作者名:田中 | 作成日時:2020年5月24日 1時

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