その58 ページ29
砂「おい!何やってんだよ!」
砂原の叫ぶ声が聞こえる
さっきとはまるで別人だ...いや、さっきは押さえていただけ...?
そう考えていると、砂原から目で合図をされた
来い。と、言うことなのだろう
私は走って菜穂の方へ向かった
アーヤは砂原が助けてくれている
『菜穂』
私が彼女の名前を呼ぶと、菜穂は私の方を見てビックリしていた
菜「篠田ちゃん...」
続く言葉は出てこなかった
私が話し始める
『菜穂...どうして、こんなことしたの?』
菜「っ...それは...立花が...!」
『立花さんが...何?』
菜「立花さんが...こんなことするから...」
...ムカつく
全部アーヤのせいにしようとしてる...
『立花さんが何したの?何もして無い。ただ、友達と話していただけだよ?それなのに!なんでそれを菜穂が止めるの?そんな権利菜穂には無い。だって...』
『だって...これは...立花さんの人生なんだから』
言い終わったとき、私の目からは涙がこぼれていた
思い出したのだ...あのときのことを
誰にも助けてもらえず、ただ一人で絶望しきっていたその時、彼が助けてくれたのだ
....彼が
名前も知らない...でも優しい声と笑顔で、傘を差し出してくれた
錆び付いた足枷を取ってくれた
彼が私を...あれ?
なんで今まで忘れてたんだろう...こんなに大切なこと
そう思って居ると、菜穂が声を出しながら泣き出した
菜「ごめん...嫉妬してたの...立花さんは可愛いことか、格好いい子とかが周りに沢山居るし、頭良いし、本人だって可愛いし...」
菜穂の口から出てくる言葉は、きっと本音だ
だからこそ、真剣に聞きたいと思って居る
...でもその前に、もう一つ聞きたいことが...
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願叶(プロフ) - 吹雪姫さん» コメントありがとうございます。高評価まで...!ホントにありがとうです! (2019年7月27日 22時) (レス) id: a59083d6d5 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - こんにちは!吹雪姫です♪面白いですし、気に入りました!高評価します! (2019年7月27日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:願叶 | 作成日時:2019年7月19日 22時