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あれは……いつだっただろうか。
安田くんに出会って
吸い込まれるように恋に落ちたのは
確か去年の冬だった。
透明だな、と彼を見て思った。
真っ直ぐで純真で素直で
時々抜けていた。
「お水変えてあげてるんー?やさしいね」
そう声をかけられた。
一年の時は別のクラスで
私の担任は教室に花を飾るのが好きな人だった。
私はただ、せっかくなら長持ちした方がいいか……くらいの気持ちで、さらに気まぐれに水を変えに水道へ花瓶を持っていっただけで
そうやって弁明する暇もなく、
彼はスキップをしながらどこかへ行ってしまった。
彼の名前が“安田”ということは、
それからすぐにわかったのだけど…
_____女泣かせの章ちゃんやで
安田くんと同じクラスだった錦戸はそう言った。
_____結構モテるんやけど、やさーしく振るねんな。それはもう、優しく。誰に対しても
だから諦められない女の子が続出するという。
なんだか、わかる気がした。
彼に恋をするということ自体が、
麻薬のように気持ち良い……
どうしてだか、わからないけれど。
2年になって、同じクラスになって
きっと成就はしないはずなのに
きっと彼は私が想いを伝えたとしても優しく断るのだろうけれど
それがわかっていても
安田くんに恋することをやめられなかった。
「河内さん、隣の席やね。よろしくなぁ」
「うん、よろしく」
ちょくちょく教科書を忘れてくる安田くんに見せてあげられるように、私は忘れ物をしなくなったし
シャーペンの芯をちょうだい、とお願いする安田くんが可愛くて、自分の瞳がカメラのレンズだったらいいのにと思った。
「A、先週のプリント持っとる?」
いつからか名前で呼んでくれるようになった
恥ずかしくて、嬉しくて
呼ばれ慣れたはずの自分の名前が
宝物のようになった。
透明だった安田くんじゃなく
今は私が透明になってしまった
あんなに見て欲しかった安田くんにすらも
見えないほどに
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ねこひこ(プロフ) - たまごさん» まじ!!!短めだけどお気に入りのページだったからたまに褒めてもらえるのめちゃめちゃ嬉しい!!!!、、、! (2019年10月29日 17時) (レス) id: adbab09624 (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - 18ページ目めっちゃ好き (2019年10月29日 1時) (レス) id: 8c4f156e76 (このIDを非表示/違反報告)
ねこひこ(プロフ) - 菜春さん» 菜春様、コメントありがとうございます。以前も何かの作品でコメント頂きましたよね、覚えています!以前よりも格段にゆっくりペースでの更新ですが、楽しみに待っていていただけると嬉しいです。がんばりますね、これからまたお願いいたします! (2019年10月27日 17時) (レス) id: adbab09624 (このIDを非表示/違反報告)
菜春(プロフ) - ウワーーーー猫彦さん復活してて本気で鳥肌もんでした感動、、前のアカウント?のときから拝見させていただいてました( ; ; )ねこひこさんのかく文章が大好きなので嬉しいです!! (2019年10月26日 16時) (レス) id: 8f96908852 (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - ねこひこさん» わろた ちゅき (2019年8月23日 1時) (レス) id: 8c4f156e76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこひこ | 作成日時:2019年8月6日 20時