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どうしてこんな事になった？
ここ暫く、マイキーの指示通り周辺のチームを東卍の傘下に降らせた。
前と変わらず喧嘩、喧嘩の毎日だ
「なのに何でこんな虚しいんだ」
チームがデカくなるたびにその虚しさは増えるばかり
ソレが単に姉貴が居なくなったからと言う訳ではねぇのは分かる
空へと消えていくタバコの煙を見ながらそんな事を思った
「こんな所にいたんですね！ドラケン君」
「なんだ、タケミッちか」
俺を探していたのか少し息を切らしたタケミッち。
いつもと変わらずヘラっと笑顔を浮かべるソイツを見ると少し気が晴れた気がした
「マイキー君は一緒じゃないんスか？」
「マイキーなら今頃稀咲と一緒だろ」
「… 稀咲と」
稀咲の名を出せばタケミッちは一瞬にして顔を曇らせた。皆んな思う事は同じって事か
「あ、そうだ。姉貴、元気そうだったか？」
「はい！ちょっと怖えのも変わらずいつも通りって感じでした」
「はは だろうな」
「その…ドラケン君は会いに行かなくてもいいんスか？」
「行けるもんなら行ってる。でもよ、マイキー裏切る訳にはいかねぇしな」
マイキーは姉貴に裏切られたと言っていた。
一虎がいる芭流覇羅に入ったのが何よりの証拠だと
「もう俺、良くわっかんねぇわ」
「ドラケン君…」
姉貴の事もマイキーの事も
1番近くに居たはずなのに何も分かんねぇんだよ
「ずっと皆んなで馬鹿やりたかっただけなのにな」
最後の煙と共に心の底に置いていた弱音を吐き出した
「マイキーってよ、出会った時から強かったんだぜ？一回り上の奴も一撃でのしちまう。そんなアイツに俺は惚れた」
聞かれてもねぇのに俺の口からは昔の思い出が溢れ出す
「マイキーは俺の1番のダチだ。だからどんな事になっても俺はアイツを信じる」
多分俺は自分にそう言い聞かせてんだ。
「フッ…散々姉貴に守られといて最低だろ？」
けどよ、何故か俺はそうするべきだと言う事だけは分かんだ
「それでいいんだと思います」
「意外だな。タケミッちは意地でも抗争止めると思ってたわ」
「…ハハ そのつもりだったんスけどね。でも分かったんです。あの人がどうして東卍の敵になれたのか」
「ん？」
「ドラケン君がいるからAさんは安心して芭流覇羅にいけたんスよ。Aさんやマイキー君にとってドラケン君は光なんだ」
「俺が？」
「はい！だから俺も一緒に戦います！」
タケミッちは何処までも真っ直ぐな目をしてそう言った
「やる…しかねぇか」
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作成日時：2022年3月2日 3時
