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「千冬、タケミッち。久しぶりだね」
場地君からの連絡で公園に呼び出された俺達の前に現れたのは芭流覇羅の特服に身を包んだAさんだった
「Aさん、その服…」
「ああこれ？いいでしょ。ちゃんと総長仕様になってるんだよ」
「「総長！？」」
「うん。私、芭流覇羅の総長になったんだ」
耳を疑った…貴方はどんな未来が待っているか知ってるはずだ。なのにわざわざ東卍が1番敵対するチームの総長になったというのか？
「どうしてですかAさん！マイキー君やドラケン君がどれほど心配してると思って！」
「私が心配してくれなんて頼んだか？」
声を荒げた千冬に対してAさんは冷たくそう言った
「芭流覇羅は良い所だよ。少々気が荒い奴も混じってるけどそれなりに統率も取れてきた、きっとアイツらはいずれ東京を収めるチームになる…東卍には果たしてそれが出来るかな？」
東卍には無敵のマイキーくんがいるんだ。現に俺のいた未来じゃ東京を仕切っていたのは邪悪化した東卍で…
「今の東卍に未来はない、それは芭流覇羅に潰されても、潰されなくても同じ事…だから私がこの手で潰す」
「はっ今何て！？」
「私が潰すって言ったんだよ。10/31、龍宮寺A率いる芭流覇羅は東卍を潰す。解散するのならば今のうちだと奴らにそう伝えてくれ」
「正気ですかAさん！こんなの可笑しいですよ！」
「可笑しいのはお前らだ。マイマイが後にいれば東卍は負けねぇんだっけ？それ東卍の為に誰かが死んでも言えるの？それとも自分達の命より東卍が大事？それが仲間だと言うなら私はいらない。東卍なんてクソ喰らえさ」
その時ふと俺の頭には東卍を去る前の彼女が言った言葉が浮かんだ
“でも何が起きても安心して？私は東卍の味方だ”
Aさんは確かにそう言っていた。
そうか！この人にとっての仲間は東卍だけじゃねえ
マイキー君やドラケン君と同じくらい
羽宮一虎…彼の事が大切なんだ
「…分かりました。俺が伝えます」
「おい武道！」
「悪いね、タケミッち。君には本当に世話になりっぱなしだ」
Aさんは俺を信じてくれているからこそ
抗争を持ちかけてきたんだ
…上等っスよ。
俺が絶対に貴方を死なせない
「それじゃあ10月31日にまた会おう」
何度だって俺がアンタを救ってみせますから
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作成日時：2022年3月2日 3時
