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「ウゥッ…グスッ…グスッ」
「いつまで泣いてんだ、いい加減泣きやめよ」
「だって…私、ケンケンを…ケンケンをぉおお！」
この悲しみ…お前には分からないだろうな！
私は今、人生で1番の苦痛を味わっているんだ
「でも結構いい蹴りだったぜ！」
「お前、私にトドメ刺す気！？」
馬鹿は馬鹿でもコイツと同じにはなりたくないと改めて思う。
女心どころか、人間としての気持ちが分かってない
テメェは道徳の成績まで1なのか？
「あーめんどくせぇ」
「ああん？今、面倒臭いって言った！？」
「本当の事だから仕方ねぇだろ。大体お前が花垣に先越されるから悪ぃんだよ」
「だってあのタケミッちが稀咲殴るなんて誰が予想できんだよ！」
私が稀咲を殴りそこに場地が合流して任命式をぶっ壊す予定だったのに…こんなの酷すぎる！
「んな事で落ち込んでたらこれからどうすんだよ。ほら、言ってる間についたぜ」
場地が指差す場所は廃墟となったゲーセン
見るからに治安悪そう
「此処が芭流覇羅の…首がない天使ねぇ。ケッ洒落た事言いあがって」
中に入っていく場地についていくと見張りらしきやつに止められた
「ちょっとなんでわたしだけ！？」
「お前アイツの女か？此処はテメェが来ていい場所じゃねえぞ」
「え、聞いてない？わたしも新入りだよ。てか場地の女って言うのやめろ、間違いでもキモい」
「あ？しらねぇよ!テメェみたいな奴が新入りな訳ねぇだろ！」
「なに、やんの？」
レディーに向かってなんで口の悪い奴だ。
仕方ない、挨拶がてら教育してやるか
私が拳を振りかぶろうとした時だった
「ねぇなに騒いでんの？女の子に向かってテメェはないよね」
「はっ！すいませんッ」
あれ…私…知ってる。この声は…
「ごめんね、うちの奴が」
「一虎…なのか？」
髪型も…背も…昔とは違う
でも今、私の目の前にいる彼は
正真正銘の羽宮一虎だ
「Aッ！？」
「おいAなにしてんだ。早く来いよ」
「場地、なんでAがここにいるんだよ！」
「あっ言ってなかったか？コイツも今日から芭流覇羅だ」
「久しぶりだね一虎、それとよろしく」
私は手を差し出したが一虎にはその気がないらしい
「帰れよ…帰れA」
「つれない事言うなよ、折角の再会なんだしさ」
「握ってやれよ一虎」
「は？…冗談じゃねぇ。裏切った癖に今頃どうゆうつもり？お前が芭流覇羅に入れる訳ないだろ！」
そう言って一虎は私の手を弾き飛ばした
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作成日時：2022年3月2日 3時
