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私の声で一虎は殴るのをやめた
「救急車だ！早く救急車をよべ！」
もう1人の男がそう叫び店内は混乱に包まれる
「…ごめんなさい」
「謝ってすむものか！やっぱり君に堅君は任せらない。彼はうちが責任持って預かる」
終わりだ…言い訳のしようもない
私の前からケンケンがいなくなる。
「この事は大事にしない。頼むからもう堅くんに関わらないでくれ」
目の前が暗くなり自分の感情がコントロール出来なくなっているのがわかる
なんでこうなった…私はただ変わりたかっただけなのに
ケンケンと一緒に居たいだけなのに
遠くなっていく救急車をぼんやりと見つめた
「A…俺」
「…なに？」
「ごめん、俺のせいだよね！」
そうか、一虎。お前のせいなのか…お前が殴らなきゃケンケンは取られずに済んだんだ
「ああ、一虎のせいだ。お前のせいで今私はたった1人の家族を失った」
一虎が私を思って殴った事なんて考えなくとも分かったはずだ。
「ごめん…ごめん」
だけど私は彼に言ってしまったんだ。
「…二度と面みせんな」
何度悔いても悔やみきれない程重い言葉を…
罪ってのは一度犯せば連載する
数日後…一虎が真一郎君を殺してしまった
たまたま盗みに入ったのが真一郎君の店だったんだ
「全部…私のせいだ」
一虎を弟だと言った癖に…どちらなんて選ばないと言った癖に…私はケンケンを選んだ。
それが一虎を追い詰めたんだ
泣きじゃくるマイマイを抱きしめながら私にできるのはただ謝る事だけだった。
マイマイを弟扱いしたのは真一郎君の事だけじゃない
私はきっと一虎への罪悪感からダチをやめたんだ
私は誰かに護ってもらう資格などないのだから
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作成日時：2022年3月2日 3時
