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…
オリバンダー『さぁ、ランドルフさん。貴女の番ですよ。』
ハリーが包んでもらった杖をそのまま大事そうに抱えて
抑えきれない！といった口元の笑みを見てたのでハッとして、
自分は呼ばれた方へと向き直った。
オリバンダー『杖腕は何方ですかな。』
A『右です。』
そう伝えると、巻尺がぴんっと ハリー に
測った時と同じ様に測っていく。
オリバンダー『貴女の母も父も
とても立派な魔女と魔法使いで。
杖に選ばれた時、一緒にいらっしゃっていたのです。
お墓にまで持ってく程にそれはそれは
とても大事にしてくださっていたそうで。』
うんうん と頷きながらも口元に笑みを浮かべる
オリバンダーさん に自分は黙って頷き返した。
オリバンダー『それ、もう良い。』
髪の長さまで測ってる巻尺に オリバンダーさん がそう言うと、
また地面に落ちそうだったからその前に手で拾い上げ
キャッチするとそのまま縮んで綺麗に纏まったそれを
指で撫でるとまた少し伸びて会釈された。
A『ふふ。』
思わず笑みが溢れると オリバンダーさん はにこりと笑う。
オリバンダー『貴女はとても優しいのがよく分かる。
…ほら、これを振ってみなさい。』
渡されたその杖をそっと持って、
軽く振るったその杖の先からはふわふわとした雲と
シャボン玉が揺蕩いて、青く光る蝶々が優雅に舞い踊った。
オリバンダー『美しい…。』
圧巻である…。
A『綺麗、です…。』
オリバンダー『振るいにくくなかったかね、
それは昔から店に置いてあるがとても振るいにくいのか
誰が持とうとも反応を示さなかった。
時に持ち手に棘が刺さるのじゃ…。』
心配そうに手を覗き込む オリバンダーさん に、
困惑しながらも自分の手と杖を見る。
A『え、あー…何も。私、このこが良いです。』
杖が オリバンダーさん の手の中で暴れる様にして
震えているからそれを何となく撫でると、
落ち着いたのか震えが止まった。
オリバンダー『そうか…不思議な事じゃがその様じゃな…。』
彼方此方から聞こえるその杖の入っているであろう箱が
カタカタと音を鳴らしているが、
それらに耳を傾ける事をしただけで
目の前の杖をじっと見つめた。
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黒月夜天(プロフ) - 星空宇宙さん» ハリー・ポッター昔から好きで、前の垢ではよく書いてたんだ。良かったら気まぐれに更新するからまた読んでみてね。 (2020年11月7日 23時) (
レス) id: 6e08830eeb (このIDを非表示/違反報告)
星空宇宙(プロフ) - 此方での活動も応援してるからね！ (2020年11月7日 11時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒月夜天。 | 作者ホームページ：http://kokolonohonnne
作成日時：2020年11月7日 10時
