i 騙すように【HUNTER×HUNTER】 (ページ30)

今日:15 hit、昨日:1 hit、合計:18,022 hit

28.キルアページ30

｢なんでっておま…これは持久力のテストなんだぞ！｣

｢違うよ試験官は着いて来いって言っただけだもん｣

｢どっちの味方だよ！｣とレオリオがゴンにいう

｢どなるなうるさい。何より体力を消耗するぞ｣

｢テストは持ち込み自由だよ。レオリオ｣

ギャーギャーと騒ぐ私たちを横目で見るキルア

｢ねえ君、歳いくつ？｣

｢もうすぐ12歳！｣

ふーんと品定めするようにゴンを見つめる
そうかキルアも今年で12歳なのか、最後にキルアに会ったのはいつだったっけ。
私が20の時だから…6歳？一度だけ天空闘技場で遠目に見たことはあるけど6年の月日はこうも子供を成長させるのか

しみじみと親心を感じているとキルアがこちらを覗き込んでくる

｢そっちは？｣

｢…私も12歳！｣

思わず顔を覗き込まれてギョッとしてしまったがキルアは特に何も感じていない様子

｢やっぱ俺も走ろーっと｣

キルアがスケボーを蹴り上げ脇に抱えるとゴンが｢かっこいー！｣と声を上げていた

｢俺キルア｣

｢俺ゴン！｣

キルアが挨拶をしている…！！
弟の成長に姉は心の中で涙を流す。ゴン…友達になってあげてね…

そう思いながらふと、どうしてキルアがここに居るのだろうということを思い出す

私が家を出たことによっておそらく次期当主として期待されているのはキルアだろう
そんな弟をあのイルミが外に出すわけがないだろうし、だからといってキルアに｢なんでいるの？｣と聞く訳にはいかないしもしかして父さんの気まぐれとか…？

｢そっちのオッサンと帽子は？｣

｢オッサ…｣

｢帽子…｣

どんな呼び方だ。

｢これでもお前らと同じ10代なんだよ！｣

レオリオからの衝撃の事実に｢ウソォ！？｣と3人の声が被る。苦労してきたのかな…正直私と同い年くらいかと思ってた。

キルアの視線がレオリオから私に向けられる
お前の名前は？って事なんだろう