小悪魔☆ハニーvol.27《T.MASUDA》

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手越「A…ずっと”私…別れたんだもんね”って。すごく寂しそうに何度も言うから…」









手越は思い出しながら眉を下げて…悲しそうに話す。








手越「そしたらｻﾛﾝの店長が髪色変えて。気分あげてみたら？ってAに勧めてくれたの。

Aは最初は「貴久がダメっていうからやらない」って断ってたんだよ⁇だけど…」





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小山「だけど⁇」









手越「そんな風にﾌﾞｽのままでいいの？って言われちゃってさ…

もっと自分の魅力に気がつきなさいって。

ｷﾚｲになって生まれ変わって再ﾁｬﾚﾝｼﾞしたら？って言われて…

それでAは思い切って…変わろうとしたんだと思う」






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ｼｹﾞ「それで？Aちゃんは？」









…そこで手越はｵﾚの目を見て。
「ｵﾚが見てたのはそこまでなんだ」と
申し訳なさそうにする。









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手越「ｵﾚもｶﾗ-とかしてて…ちゃんと見てなかったの。そしたらAがいなくなっちゃって…

店長に聞いたら「ｶﾜｲｲ後輩が連れて行った」って言われたんだ」









小山「それが山田涼介くんかもって…」









…そーゆーことかよ。









手越「てっきり増田さんの仕事の後輩だと思ってたんだけどさ。

さっきの話聞いて…そいつだって分かったよ。

支払いとかも全部そいつがしたみたい。

…黙っててごめんなさい」








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増田「Aは自分から…髪を染めるって言ったわけじゃないのか…」





手越「違う違う‼
Aはずっと増田さんの言いつけを守ろうとしてたよ⁈

新しい出会いもいらないしって…。」








…。









手越「でも…そのﾄﾓ兄がね？

『増田が Aの存在を否定するようなことを言って。それを聞いたかも知んない』って言ってた」









は？









ｵﾚそんなこと言ってねーし⁇









手越に「なにを言ったの？」って聞かれたけど
Aの存在を否定するようなことなんかなにも言ってはいない









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って…









山下がいたってことは。
ｱｲﾂも病室にいた時。









その姿をAが見たのか…









だから日曜日。
病室に来てくれなかったのか…









…またｱｲﾂ…









増田「ごめん手越。
ｵﾚてっきり…」









肩を落とすｵﾚに
手越はﾆｺっと笑いかけて肩をﾎﾟﾝﾎﾟﾝって叩く。









それは言葉にするより早い「いいよ」の合図なんだと…解釈した。

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