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ハートが7個 ページ9

次の日。


「よくやった、太宰とA」



と、珍しく素直な国木田さんからお褒めの言葉を頂き、
現在は逃げようとする太宰さんを捕まえ報告書を書いている。



「それにしても、Aはカッコ良かったねぇ。流石、国木田君の一番弟子なだけはあるね」


『褒めても何も出ませんよ』


自分が照れているのを隠しながらそう答えると、頭に太宰さんの手が乗せられ、そのまま撫でられた。



『なっ…!?』



これには驚いて報告書を書く手を止めてしまった?



「推理の時にAにカッコいいと思われたし、偶にはちゃんとやるのも良いかもね」



『ま、毎回ちゃんとやって下さい…!あとこれ辞めて下さい!みんな見てます!!』



与謝野さんとナオミちゃんはニヤニヤして、
敦君と谷崎君は顔を赤くして、
鏡花ちゃんは何故かジッと見て、
賢治君はおお〜と何故か感嘆して、
国木田君は若干顔を赤らめながら太宰に真面目にやれと怒鳴っていた。



「え〜、良いじゃないか〜。
これは頑張って犯人を捕まえたAのご褒美って事だよ。
照れたAの顔をみんなに見せるのは良くないけど、可愛すぎるその顔に免じて良しとしよう」



『いや全然良くないです!』




「そうだ全く良くない」



太宰さんの手を退かそうとすると、乱歩さんの声と共に太宰さんの手が離れる感覚がした。



驚いて声のした方を見ると、乱歩さんが如何にもな不機嫌オーラを醸し出しながら太宰さんの腕を握っていた。








「乱歩さん、腕痛いです」


先刻より少しトーンが下げられた声で太宰さんが云えば、


「嗚呼、悪かったね」


反省の色が全く見えないような低い声で云い、腕を離す乱歩さん。




与謝野さんとナオミちゃんはニヤニヤしながら未だ此方を見続けている。

他の社員は何故か顔を青くして仕事(書類の整理や報告書を書く)に戻った。
賢治君と鏡花ちゃんは青くはしてないが他の人が仕事に戻ったので大人しく戻った様だった。






「太宰…僕が出張に行ってる間に何をした?」


「そうですね、逢引しました。あとAにカッコいいって云われましたね」


相変わらずの低いトーンで乱歩さんが問えば、自慢気に太宰さんが答える。




…何故こんな険悪ムードが広がっているのだろうか?





頭の中で疑問符を浮かべる私を置いて、二人は睨み合っていた。

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まみや(プロフ) - 藍色さん» 楽しみに待ってますー!! (2019年2月3日 16時) (レス) id: 280687f8f3 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - まみやさん» ありがとうございます!!最近更新サボっていたのでこれからボチボチ上げていこうと思いますので引き続きよろしくお願いします! (2019年2月3日 12時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
まみや(プロフ) - 楽しく読ませていただきました!これからも応援しています! (2019年2月1日 23時) (レス) id: 280687f8f3 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - まるさん» 確認を忘れていました、すみません。報告ありがとうございます。確かに軽い意識だったかもしれません。今後気を付けます。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
まる - それでなくともオリジナルの新着には二次創作が溢れかえっています。違反作品をこれ以上増やさないで下さい (2018年12月24日 0時) (レス) id: fa60820a6c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍色 | 作成日時:2018年12月24日 0時

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