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ハートが20個 ページ24

太宰さんが何処かへ行った…否、行こうとした。




「ねぇ太宰、何してんの」


「…矢っ張り扉の外で盗み聞きしてたんですか、乱歩さん」



扉を開け、中に入って太宰さんを睨みつける乱歩さん。



「何してんのって聞いてんだけど」


「聞いてたのなら分かるでしょう?私のAに口付けをしただけです」



後ろ姿なのでよく見えないが、恐らく笑顔で返事している太宰さん。静かに怒りやら殺意やらを込めているのは後ろからでもハッキリと分かるが。



「…ふぅん」


太宰さんの側を抜けて私の側へ歩いて来た乱歩さん。

太宰さんは止めたり追いかけたりしない代わりなのか、笑顔は完全に消し、乱歩さんを睨みつけている。





「じゃあ何でAは涙目になって座り込んでるのさ」



「……」



『え、嘘、涙目……?』



云われてみると、確かに涙目になっている感覚があった。


でも、その原因が分からない。

私は太宰さんの事が嫌いだったの?

乱歩さんが頰に接吻をした時は、多分だけど涙目にならなかったのに…?






「…そんなに嫌われてる心算は無かったんですけどね」


『…ッそ、』


そんな事は無い、と云おうとしたが声にはならなかった。



俯く私の頭に、乱歩さんは優しく手を置いた。


「残念ながらAはそんなに太宰の事嫌いじゃないよ」



乱歩さんは私と太宰さんに諭すように、ゆっくりと話し出した。



「唯、Aが一生懸命隠そうとした事が暴かれたり、更には口付けもされて、つまりは衝撃が大きかったんだろう?」



太宰さんは乱歩さんを睨むのを止め、俯いている。



『…私、そんなヤワな女じゃないと思いますけど…仮にも探偵社員ですし』



そんな事で涙目になる程ヤワな女だとは思ってない。だからどうしてこんな涙目になるのかが不思議で堪らない。





「Aにとっては恋は初めてだからじゃない?なんて恋愛初心者の名探偵の台詞じゃないか」


初めての恋だから…そういうものなんだろうか?



「嗚呼、そういえば僕が頰に接吻した時も涙目になりかけてたからね」



『え、嘘…』


自分の知らない事だったり予想のつかない事が次々と出て来て頭は混乱状態だった。


チラッと見えた太宰さんの顔も悲しいのか怒っているのか、よく分からない表情をしていた。

ハートが21個→←更新停止のお詫びの番外編2



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まみや(プロフ) - 藍色さん» 楽しみに待ってますー!! (2019年2月3日 16時) (レス) id: 280687f8f3 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - まみやさん» ありがとうございます!!最近更新サボっていたのでこれからボチボチ上げていこうと思いますので引き続きよろしくお願いします! (2019年2月3日 12時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
まみや(プロフ) - 楽しく読ませていただきました!これからも応援しています! (2019年2月1日 23時) (レス) id: 280687f8f3 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - まるさん» 確認を忘れていました、すみません。報告ありがとうございます。確かに軽い意識だったかもしれません。今後気を付けます。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
まる - それでなくともオリジナルの新着には二次創作が溢れかえっています。違反作品をこれ以上増やさないで下さい (2018年12月24日 0時) (レス) id: fa60820a6c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍色 | 作成日時:2018年12月24日 0時

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