コードブルー『空に架けた想い〜シーズンII〜』

フライト６０ ページ20

Aside


A｢こんな手だけど……





助けてくれて本当にありがとう
ございましたｯ!!｣



頭を下げ
今出来る精一杯の感謝をすると
私は安心感からか涙が出てきた




すると黒田先生は
私の手を優しく握りしめて
笑った。









…









その時。
私は思った。



その優しい温もりと
心からの笑顔を見せる
黒田先生を見て





『医者になろう』と。




命を救われた私が出来る事は




この命でまた他の命を救う事だと。


…










私は黒田先生の手を離し
先生の目を見る





A｢黒田先生みたいな…


どの医者よりも早く現場に直接
行って消えそうな命を救う人の事を
何て言うんですか??｣









黒｢『フライトドクター』って言うんだ。

常にコードブルーが出てる現場に
ドクターヘリでいち早く向い

誰よりも早く処置をする。


ドクターヘリは将来の救命を
遥かに変える最後の砦


それに乗ってるのが『フライトドクター』だ。｣









A｢…フライト…ドクター…｣







医者を目指すならそれしかない。











私みたいに死ぬ覚悟をしながら


何処かで助けを求め


1人で怯えてる人を救い









救急車では辿り着けない様な場所へ行き


少しでも早く


消えそうな命を助ける人に









…









A『私…

黒田先生みたいな腕の立つ

優秀なフライトドクターに絶対なります。』









…









これが私の医者としての始まりで









恩師である黒田先生との出会い。









死んでも可笑しくなかった
状態から私は生き延びて








それから死ぬ気で勉強し







黒田先生のいる病院で
フェロー時代を過ごし









今









多くの患者の元へ飛ぶ
フライトドクターになった。

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