コードブルー『空に架けた想い〜シーズンI〜』

フライト５ ページ7

Aside


A｢よし…なんとか
ダンボール1箱に詰められた…｣


あれから１週間が経ち
遂に明日がまた翔北の救命に戻る日


デスク周りの物を型付けて
ホワイトボードの自分の名前を消す。


1年と言う短い時間だったけど
ここでも多くの患者の命を救った。


A｢…ありがとうございました。｣


誰も居ない夜の医局に挨拶をして
ロッカールームに来たら
1本の電話が私のスマホに入って来た



ー着信：黒田先生ー



A｢…ん!!!!?｣



え？ん？ちょ？？
黒田先生???


ワタワタしながら
電話に出ると懐かしい声がした









黒｢……
久しぶりだな｣








A｢黒田先生…
お久しぶりです｣








森本先生や三井先生とは何回か
電話をしたりメールをしたりしてたけど


黒田先生とは今の今まで何も
連絡を取ってなかったから


何故か心が安心する







黒｢明日からか…｣







A｢はい。
また翔北のフライトドクターです。｣









黒｢1年でどれだけ成長したか…

















楽しみにしてる。｣








ﾌﾟﾂ…ﾂｰﾂｰﾂｰ









A｢……


ﾝﾌﾌﾌﾌ…｣







やばい思わずにやけてしまう




周りから見たら素っ気ない電話かもしれない




周りから見たら冷たい電話かもしれない





でも私には分かる。




きっとかけようかかけないか
悩んで電話してくれて




"楽しみにしてる"の一言にどれだけの
優しさと気持ちを込めたか




A｢この人には本当に叶わないな｣





よし

帰って寝よう。



でもその前にクシャクシャなYシャツに



しっかりとアイロンをかけてから。

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