コードブルー『空に架けた想い〜シーズンI〜』

フライト３０ ページ32

緋山side


現場に到着してヘリから降りると
そこは想像してたよりも
遥かに酷い現場だった




立ち煙る黒煙


散乱してる負傷者


飛び交う怒号


混乱してる現場


鳴り響くサイレン






白｢…酷い…｣



隣に居る白石の言葉が
遠くに聞こえる



黒｢逃げたかったら逃げろ

この現場に求めてるのは
冷静に処置出来る医者だ｣



白｢ｯ!!
大丈夫です!!｣


黒田先生の言葉に
強く返事をした白石


すると遠くから藍沢がこっちに
向かって走って来た


黒｢藍沢…

どうなってんだこの現場は…｣



藍｢現場の安全確認が出たんですけど
今ここ全体を統率するドクターがいなくて

それにこの騒ぎをテレビか何かで
見たのか
近くの開業医とかも駆けつけて
トリアージもしないで片っ端か
治療初めてるので

ドクターが居ても何も上手く
回ってない状態です。｣



白｢こんなんじゃ…

救える赤タグも救えない…｣



緋｢黒田先生…
どうしますか…｣


黒｢ここは災害現場認定が降りた場所だ

DMATやフライトドクター
ドクターカーの医者は全員無線機を持ってる

俺らが付けてる無線機は
緊急事態様に周波数次第で
どの無線機にも共通で連絡が取れる｣


藍｢…緊急時周波数…｣


黒｢その通りだ…藍沢

他の開業医は周りのレスキューから
事を伝達する


今からこの現場の統率は
俺がとる。｣



黒田先生はそう言うと
無線機の周波数を合わせて


この現場のドクター全員に連絡を取った

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