コードブルー『生きてこそ輝く命』５

フライト１５２ ページ4

横峯side



冴「ストレッチャー入ります!!」




いつもより何処か焦りの感じる
冴島さんの声と共に処置室の扉が開いた





横「ｯ……A……先生ｯ…?」




それと共に見たくない光景が目に入る



蒼白な唇と顔




くも膜下出血特有の
耳や鼻や口からの出血



目の周りの皮下出血




誤嚥防止の為にされた挿管が
酷く痛々しく見えた




黒「GCS13
grade 3

白車到着時に
局所神経麻痺を確認」



藤「黒田先生…なんで…」


黒「その説明は後だ…
移すぞ」



藤川先生の言葉で
この眼鏡の人があの
『黒田先生』だと言うのが分かった



名「…この人が…」



藤「フェローボケっとすんな!!」



緋「立ってる事しか出来ないなら
処置室から出てって」



緋山先生と藤川先生の言葉に
意識を集中させ



焦る鼓動を抑えて
私はラインを取った



白「藍沢先生!
新海先生にも連絡ついた!!

こっちは任せて
早くオペ室向かって!!」



藍「すまない…
任せたぞ……!!」





勿論緊急オペしか
A先生の助かる道は無い




…けれど…






灰「くも膜下出血の…生存率って…ｯ…」









発見が遅れた場合助かる見込みは０%






救命率は30%未満







たとえ目を覚ましても





意識障がい

片麻痺

感覚障がい

失語症

運動失調






などの障がいが残る可能性が高い









フェローの私達でも分かる
くも膜下出血の危険性








横「…ｯ…嫌です……
死んじゃ嫌です…ｯ…A先生ｯ……!!」









あのいつもの笑顔が今では
嘘のようなA先生の姿







耐えられない目の前の光景を見て








心の叫びが漏れた









.









黒「…お前それでも
Aの部下か………?」

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