キズナ【イナズマイレブン】 (ページ6)

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トモダチ06 ページ6

リュウジの肩に手を置き、歩き出した。第4の部屋のすぐ近くが出口になっているようで、すぐに出口が見えてきた。

「やった、出口……ぎゃあぁぁぁ！？」

嬉しそうに言ったリュウジの目の前に黒い何かが飛び出してきた。よくよく見ると、それは例の生首だった。最後の最後まで怖がるリュウジに苦笑いをこぼしたAは、何か視界の端に白い布のようなものが見えた気がして「ん？」と後ろを振り向くと、そこには。

両腕を垂直に伸ばし手はダランと力なく下を向いている、ゾンビがやりそうなポーズで第4の部屋にいた人がこちらに近づいてきていた。

「(なるほど、入り口のスタッフが言ってた“後ろにいるからといって安心しちゃダメですよ”ってこのことだったんだ)」

どうしようかな、と一瞬迷ったがどうせなら驚かそうと思い、「リュウジ、後ろ！後ろ！」と言ってみた。

「A？どうし……わぎゃああぁぁぁぁ！！」

出口が見えてプラスチック製生首が飛んできたためもう何も出てこないだろうと油断していた彼は嬉しそうに振り向いた。その結果、ゾンビ女を視界に入れてしまいリュウジはAを置いて出口へと走り去っていった。

Aは立ち上がるとその人に向き直り「あなたが魔女ですね？」と聞くと、その“人”は頷いた。Aは満面の笑みで、こう言った。

「魔女さん、ありがとうございました」

今までずっと無表情だった“魔女”も、少し微笑んだような気がした。

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