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哲人side
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Aと初めてあったのは
あいつが高一の時
久しぶりに母校で教えることになって
野球部の部室に行った
あのむさ苦しい野球部の中に
思いっきり女の子が入っていた
1「あれ、監督マネジャー作ったんですか?」
「あーあの子は部員やで、
ほら前に改革あったやん。
女子野球何ちゃらってやつ」
プロ野球に女子が入るってやつか
まだまだ先の話やと思ってたから
気にもとめてなかった
「けどあの子はセンスがいい
どこ守らせても本職のやつよりミスがない」
あの厳しい監督が褒めるなら凄いのだろう
おまけに可愛い
ハーフっぽい顔の子で綺麗め
「A!ちょっと」
監督に呼ばれて気だるそうに走る
目が悪いのか細目で俺を見る
『何でしょうか』
「こちら、山田哲人さんです」
『え、やっぱり!
なんかオーラが違いますもん』
あ、バリバリの日本語か
「はじめまして!Aちゃんでいい?」
『呼び捨てでお願いします!』
第一印象は
なんか変な子
あと多分努力家
相当やりこんでる手
16の女の子の手じゃないもん
1「手」
『て??』
1「痛ない?それ」
『あー手!痛いです!
けどこれくらいしないとメンバーは入れないんで』
マメが潰れて一番痛そうな時期
「この手で昨日満塁ホームラン
しかも東花園のバックスクリー直撃やからな」
は!?この手で?
『あれは甘い球が来たからですよ!』
と謙遜気味に話す
いや、少しドヤ顔もあったかな
「よし、戻っていいぞ、ありがとう」
はい、失礼しますと戻る彼女
1「プロ行きですねあの子は」
「俺もそう思うんやけど、、
本人が無理やって言い張るねん」
1「何それ勿体無い」
「女には無理ですって本人が
決め付けるからどうしようもないけどなあ」
正直俺もそっち派だった
プロに女はいらんって
けどこの子は違う
いや、この子のために改正されたと
言っても過言じゃない
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