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68話 ページ27

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暫くして右手に握られたのは、金色の短剣2つ。

接近戦に向いている彼女にとても合っている魔闘器である。
駆け足で戻ってきた彼女に尋ねると、少々間を置いて答えが返ってきた。



「名前は何にするの?」


「……よし、スペードにするわ!」



スペードは、この世界の古代語で『素早い攻撃』という意味だ。この歳で古代語を知っている事に感心しながら、カッコいい名前だね―と、適当に返しておく。
まあサクヤの場合、古代語を知っているのは、念のため、である。


彼女が名前を言った途端、柔らかな風が彼女を包み込んだ。中にいるラミアの様子から恐らく、この魔闘器の『特性』をみているのだろう。


魔闘器には、『特性』と言うものがある。
この『特性』はそれぞれ違く、その魔闘器に名前を付けた時、初めて持ち主はそれを知ることができる。ガルシア先生曰く、脳内にイメージが浮かび上がるのだという。
サクヤの魔闘器も勿論、特性を持っている。しかし、それは余りにも攻撃範囲が広いため、滅多に使うことはない。



やがて先程より笑顔が眩しいラミアに『特性』を訊いてみるものの、「模擬戦までのお楽しみよ」
と、断られてしまった。しかもウインクつきで。余程良い特性だったらしい。



「さてと、次は俺の番…だね」



1歩前に出たのはロア。彼の言葉に、思わずにやける口を無理矢理戻す。


彼の実力ははっきり言ってまだ見たことがない。戦闘学の授業でも魔法学でも、かなり手を抜いているのは間違いない。
────まあ、現に自分達も抜いているのだが。じゃなきゃ今頃、正体がバレて晒し首になっているところだ。



話を戻そう。



そんな彼は、戦闘学、魔法学、以外にも普段教室に居るときも、無意識に魔力で周囲の気配を探っている癖がある。これは、実践の経験がある者にしか出来ない癖だ。しかも熟練の。
その他にも色々あるが、とにかく、彼がただの生徒ではない事は確実だ。



そして今、そんなロアの魔闘器を見ることが出来るということは、もしかしたら彼の力がどのくらいか知ることが出来るかもしれない。



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設定タグ:殺し屋.暗殺者 , オリジナル , 魔法学園   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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如月唯奈(プロフ) - 今日から新しい時代が始まりました!今時代(?)こそ良いことが起こりますように!そして、この小説で一位をとってみたいなんて、贅沢を言ってみる(笑)これからもよろしくお願いします! (2019年5月1日 3時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
如月唯奈(プロフ) - 黒桜さん» コメントありがとうございます!久し振りのコメントなので嬉しいです(*T^T)更新は遅くなりますが、これからもよろしくお願いします! (2019年4月17日 18時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
黒桜(プロフ) - ストーリーも、イラストも私の大好きな世界観です!毎回更新楽しみにしています! (2019年4月16日 22時) (レス) id: 81872cb428 (このIDを非表示/違反報告)
如月唯奈(プロフ) - 暗黒桜さん» ホントだ!ありがとうございます! (2019年3月23日 7時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
暗黒桜(プロフ) - 如月唯奈さん» 57話が2回ありますよ! (2019年3月23日 0時) (レス) id: 9ef58b7b9f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャル(如月唯奈) | 作成日時:2019年1月15日 22時

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