13話 ページ17
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「ねえ、ソフィア達、僕寮の場所がわからないから教えて?」
にこりと顔を傾げて笑うと、なぜかソフィアが顔を赤くして俯いてしまった。本人はただ聞いただけのつもりだったが、無意識にしていたのだ。
「あ、ごめん。」
何かわからないが、怒らせてしまったのだろうか。反射的に謝ってしまう。するとソフィアは慌てて否定した。
「ううん、可愛かったです!」
以外な発言に、目をぱちくりとさせるサクヤ。
自分で墓穴を掘った事に気付いたソフィアは、顔を一層赤くして誤魔化す。
「あ、あの、これはそう言う事じゃなくて……その……何でもないですっ!すいません!」
「……?」
急に謝る彼女に、サクヤの頭上に?が浮かぶ。周りのみんな( ベイル ラミア ロア )はニヤニヤしているが、恋愛系に鈍感なサクヤは一層(?)を浮かべるのだった。
こんな事がありながらも、寮に着いた。寮は学園程でもないが、煉瓦で作られた壁で内側は夏場は涼しく、冬場は暖かくなるように魔法が掛けられている。
「へぇ〜やっぱり凄いな。」
多少は予想していたが、実際見てみると凄い。入り口にあるカウンターには管理人であろう、歳を経った60歳くらいのお婆さんが座っていた。
皆は、もう鍵は持っているらしいが、今日来たサクヤはまだ鍵がない。
「すいません、今日転入したサクヤ フローディアですが、部屋の鍵がないので……」
「ああ、君があの。はいはい、ちょっと待ってね。」
優しそうな彼女はにこりと微笑むと奥の棚から一つの鍵を持ってきた。
「本当は二人一組の部屋なんだけど……君のもう一人の人がいないから、よかったねぇ。」
礼を言って鍵を受けとる。ペアが居ないんだったら、好都合だ。安心して【仕事】が出来る。鍵に書かれた号室を見ると【504】と書いてあった。
「おっ?よかったな!俺の部屋【505】なんだ。」
それを見たベイルが嬉しそうな顔をして言った。
「わ、私は【509】で、向かい側ですね!」
ソフィアもそれを見て、何処か嬉しそうだった。
「私も【509】よ。」
「俺は【501】だね。」
どうやら皆、部屋が近いみたいだ。
ここの寮は6階建てで一つの階に左右10部屋ずつあるらしい。どこも、学年、組、もばらばらで同じクラスの生徒が五人集まるのは珍しいらしい。
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シャル♪黒猫大好き人間(プロフ) - ミントさん» ありがとうございます!!私もこの表紙結構気に入ってるんです(笑)更新がんばりますのでこれからもよろしくお願いします(*`・ω-)ノ (2020年2月28日 23時) (レス) id: 6e2bf13c08 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - 表紙の蝶とか彼岸花とか凄く好きです!物語も、とても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年2月28日 21時) (レス) id: d935f18f17 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな♪(プロフ) - 月の芋さん» ひ、久しぶりのコメントっ……!(T-T)ありがとうございます!更新は遅い方ですが、これからもよろしくお願いします!(^∇^) (2019年8月29日 22時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)
月の芋 - あぁ!!なんて面白い作品なんだぁぁ!あ、すみません(._. 面白くて好きです!応援してます。続き楽しみにしてます!(`・∀・´ (2019年8月29日 20時) (レス) id: de5541b525 (このIDを非表示/違反報告)
如月唯奈(プロフ) - 今日から新しい時代が始まりました!今時代(?)こそ良いことが起こりますように!そして、この小説で一位をとってみたいなんて、贅沢を言ってみる(笑)これからもよろしくお願いします! (2019年5月1日 3時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャル(如月唯奈) | 作成日時:2018年10月24日 1時